徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

ユーゴスラビア チトーバッジ

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ユーゴのチトーという人物は、実に興味深く、印象的な男だ。社会主義国の最高指導者というと、どうにも非人道的な独裁者というイメージがあるが、チトーの人生はとても魅力的なエピソードに彩られていて、関心をそそられる。

クロアチアに労働者の息子として生まれ、若くして労働運動に関心を持つ。機械工として腕を磨き、その技術は彼の人生をしばしば助けることになる。
人に好かれやすくて、女性にもとてももてたらしく、政治運動がもとで投獄中、彼に気を寄せる娘達が牢獄の外から歌を歌ってチトーを励ましたという、実に目頭が熱くさせるエピソードもある。

ナチスドイツをパルチザン指揮官として撃退し、最高指導者として多民族国家を率いることになるが、一触即発の民族の確執が渦巻くユーゴスラビアの運営のため、あらゆる配慮をしたといっていい。
「自主管理社会主義」の名で知られる独自の社会主義路線を明確にしたため、ソ連との確執が激化。ついにはユーゴスラビアは、コミンフォルムから追放されることになるが、第三世界で独自の地位を築くことになる。