徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

北朝鮮 中朝友誼バッジ

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北朝鮮のミサイル発射事件によって、中国と北朝鮮の関係が微妙に揺れている。六か国協議を通じて北朝鮮と関係国の間を取り持ってきた中国の気持ちを察すると、
「あのヤロウ人がせっかく骨折ってやってるのに恩を仇で返すようなマネしがやってどういうつもりだコラよくもこっちの努力をぶちこわしにしやがって!」
というようなところだろうか。

もっとも追いつめて暴発されては元も子もないので、怒りを含みつつもそれをストレートに北朝鮮にぶつけるわけにはいかない中国。
一方、中国の説得を無視してミサイル発射に踏み切った北朝鮮も、中国の厚意なしにはやっていけない。で、なにもなかったかのように中国に笑顔を向ける北朝鮮
はー、難しいもんだねえ。

朝鮮戦争は、実態は中・朝と米・韓の戦いだった。中国人民志願軍は、莫大な人的被害を出しつつ、アメリカ軍と対等にわたりあった。中国と北朝鮮の関係は、以来、「血で固めた友誼」と呼ばれた。

だが、新聞によると、最近中国はそのような呼び方を好まなくなってきたという。
テロ支援国家、偽米ドル作り、拉致、核開発、経済破綻と人権弾圧・・・今や北朝鮮アメリカからはならず者国家呼ばわりされるのみならず、国際的批判がますます高まっている。
そして、もはや中国自身も、かつての共産主義イデオロギーは消滅している。

となると、北朝鮮との親密性をアピールすると同一視されかねない。中国があのならず者国家を支えていると見られるのは、国際的に大きなマイナスだ。そこで北朝鮮のコントロール力を弱めない程度に距離を置きたいと考えても当然だろう。

さて、今日のバッジはそんなわけで北朝鮮製の中朝友誼の記念バッジである。古い写真では、中国の志願軍兵士がこのバッジをつけていたりする。北朝鮮から中国へ贈られたものだろう。
平和のシンボル白いハトは、朝鮮戦争関係の図案には頻繁に登場する。中国と北朝鮮の国旗をく見合わせたデザイン。堂々としていて、なかなか良くできたものだ。

余談だが、10年くらい前まではそんなに高いものではなかったが、最近これの質の悪いニセモノが出回るようになった。ホンモノの相場が高くなってきた証拠である。