徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

北朝鮮 金日成バッジ

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なんのネタで書こうかいつも考えてしまうのだが、今はやっぱこれでしょう!ということで、北朝鮮を取り上げよう。

昨日の朝、起きたときからずっとやってる北朝鮮ミサイル発射事件。瀬戸際外交の一環とだいたい見方は固まっているようだが、それにしてもなんとも危険な賭としか思えない。周辺国やアメリカの反発は必至とわかっていてやっているのだろうから。

もっとも、周辺国やアメリカも、複雑な利害関係と国内事情をそれぞれ抱え、一枚岩ではない。その辺の見極めというか、外交戦略は、北朝鮮の経済力や軍事力のレベルに比べ、善し悪しは別として相当に鍛えられていると言わざるを得ない。

外交は武器だ。
生き残りに必死な国ほどその力を使おうと必死になるからなのだろう。逆に、日本などを見ていると、外交のほうはプラスアルファの要素としてしか使われていないような印象を受けるが、まあどちらが幸せかどうかは、もちろん別問題なのである。

もうひとつ、北朝鮮を巡る最近のニュースで、死亡とされる横田めぐみ氏の夫、金英男氏の韓国にいる家族との再会という出来事があった。
まあ、私もニュースで見たが、会見にしても彼が言いたいことを言えるわけがないのは当然。聞いていて、もどかしさが残った。
彼の北朝鮮擁護発言の連発には、日本でも韓国でも反感を買うだろう。誰もが、彼を怒っても仕方ないとは知っていても、感情的にはそのいらだちは彼に向かざるを得ない。

そんななか、私は彼のつけていたバッジに注目していた。一体どんなバッジをつけてくるのかと。

画像は小さくてよくわからないが、赤地の金日成バッジであることは間違いないと断言できそうだ。
手持ちのバッジをスキャンしたのが、その次の画像。
これは比較的最近登場したと思われるバッジで、金日成の死去後のものだ。従来の金日成バッジは壮年期の肖像で厳めしい表情をしているのに比べ、老年顔の金日成はにこやかな笑顔を浮かべている。

以前は高級幹部用のバッジではないかなどといわれていたが、おそらく最近最もポピュラーなバッジと考えている。
赤い労働党旗の中央に金日成の肖像をつけたバッジ。
北朝鮮は、政治的指導者肖像をバッジ化し、体制の強化に使用した。そのような例はもちろん他の国でも見られるが、ここまで特異な地位を長期にわたって確立・維持したケースは、ほとんど例がないのではないか。
世界の徽章文化上、実に特筆すべき点であろう。