1.2mm程度のシンプルで小さなバッジ。中央が赤い七宝で彩色されており、たぶん日の丸なのだろう。
裏面を見ると、「ちみのこと」の文字。あれ?これ右書きか。とすると、「ことのみち」。響きからして新興宗教っぽい。しかし、調べてもそれらしい団体は見つからない。
しばらく忘れていたのが、改めて見たら「こ」ではなく「ひ」であるらしいことがわかった。ああ、なるほど「ひとのみち教団」だったか!
戦前国家権力から弾圧を受けた宗教団体は大本教や天理教、創価学会など数多いが、ひとのみち教団もまさにその一つであった。
教祖は御木徳一。御嶽教徳光大教会の教師を経て後継者となり、1924年独自に立教し、1931年に「扶桑教ひとのみち教団」と改称した。だが、不敬罪により教団は当局から解散命令を受け、教祖自身も逮捕の翌年死去した。
この人の長男である御木徳近が、戦後1946年になって興したのがPL教団である。
そんなわけで、PL教団公式サイトの「歴代の教祖」では、御木徳一を「初代教祖」と紹介している。
ひとのみち教団のバッジは初めて見たので、発見できてうれしかった。