日本とインドの国旗が並んで日印友好ムードを表現するバッジである。
裏面には「１９５７．１０．８」と日付がある。
ネールはインド建国の父と言われるマハトマ・ガンジーとともにインド独立に貢献した英雄。イギリスケンブリッジ卒のエリートにして、独立運動に身を投じ、イギリス官憲による投獄は９回に及んだという。
１９５７年の訪日では、ネール首相は１０月４日から１３日まで滞在し、日本天皇に謁見、岸信介首相と数回にわたり会談し、両国の友好・平和と経済交流等を盛り込んだ共同声明を１０月１３日に発表した。
なお、これに先立つ１９４９年９月、上野公園にゾウの「インディラ」を贈ったのはこのネールである。台東区の子ども達が、戦争で動物園からゾウがいなくなったため（例の「かわいそうなゾウ」のエピソードだ）、インド首相に手紙を出し、それが実現したのであった。
インディラは子どもたちのアイドルだったから、それを贈ったネール首相は、きっと多くの子どもたちからも歓迎を受けたことだろう。
