徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 西安市友好代表団歓迎バッジ

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中国の温家宝首相が3日間の訪日を終え、昨日13日帰国した。中国首相としては初めてという国会演説も行い、政治家や有力者だけでなく、一般の日本人の対中感情好転に心を砕いたスケジュールであった。

阿部首相には政治的にもキャラ的にも相容れぬものを感じる私だが、それでも就任当初に行った中国訪問は評価している。中国首脳も日本と対立関係を続けていくのは無益なことは百も承知。きっかけがほしかったのは日本も中国も同じなはずだった。阿部首相が訪中にあたって、「オレは中国なんて行きたくない」などとヘソを曲げなかったというこの一点だけは、いち中国旅行者として感謝している。

さて、日本首脳との会談や日本の人気スポーツ野球で始球式や農家訪問、茶道体験など、さまざまな日程をこなした温首相だが、私の印象に残ったのが京都嵐山の周恩来詩碑「雨中嵐山」への献花であった。
私も京都嵐山に行って、周恩来詩碑を見てきたことがある。嵐山は、京都でも有名な風光明美な観光地。日本留学中の周恩来が訪れ、詩を詠んだのが1919年4月5日のこと。桜には少し早い時期だったろうか。

周恩来はいまだに国民の人気が高い政治家である。温家宝はここを訪問することを熱望したらしいが、周恩来への敬意を示すことで、中国国内へのアピールを狙ったのかもしれない。

さて、そんな京都市の中国の姉妹都市は、同じ古都というつながりなのだろうが、西安市である。
その友好記念を2枚紹介する。
1枚は日本で、もう1枚は中国で手に入れたものだ。同じバッジを買ってきてしまったな・・・と思ったら、よく見るとこの2枚は表面はまったく同じでも、裏面の文字が違った。

「京都-西安 友好都市結成記念 1974」は日本で見つけたもの。
西安市友好代表団歓迎 1974年秋」は中国で買ったもの。
日本での有効結成記念で作ったバッジと、中国の代表団へ贈ったものは、裏面だけが違ったわけだ。
中国の代表団に送ったバッジのほうが数が少なくレアだと推定される。

表面に描かれた満開に咲き誇る桜は、日本の象徴として採用したのだろう。きっと、友好の花を咲かせよう、という意味も込めて。