徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

イタリア ヴェネチア海洋史博物館 ~イタリア旅行編その1~

先ごろイタリア旅行から帰ってきたが、観光資源の豊富さにはまったく圧倒された。有名な都市だけでなく、一般には無名の小都市も魅力にあふれている。
今回の旅は純粋な観光旅行だったのだが、そのことにまず驚いた。イタリアには「観光省」という独立した省庁があるようだが、ムベなるかなと思う。

さて、私にとってイタリアの中で行きたい都市といえば、ローマもさることながら、ヴェネチアはなんとしても訪れてみたい街であった。学生時代、塩野七生の「海の都の物語」を愛読して以来、ずっとだ。

「網の目のように運河の入り組んだ」とはよく使われるヴェネチアの表現だが、まさにその通り。狭い運河にも荷物を運搬する小舟(ヴェネチアには自動車の立ち入りができない)、観光用ゴンドラが行き交い、路地を囲む家々はどれも歴史を感じるものばかり。不思議な気分に陥ってくる。
カナレット(18世紀ヴェネチアの画家)が描いた風景が、まるでそのままなのだ。
ヴェネチア滞在中は、連日幾度となくサン・マルコ広場を通りかかってその雰囲気に浸っていたものだ。どこを写しても、まるで絵葉書のような光景なのである。なにひとつ期待を裏切られることはなかった。予想と違っていたのは、観光客の多さくらいだろうか。
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海上から望むヴェネチア中心部、サン・マルコ広場付近)

さて。
連日マジメな観光旅行に励んだ我々だが、ヴェネチアではひとつ行ってみたい場所があった。
それが海洋史博物館(Museo Storico Navale)である。中心地からちょっと離れた場所にあって(と言っても徒歩で楽に行ける距離だが)、あまり観光客がいなかったのも良かった。
なにしろ、中心地であるサン・マルコ広場は毎日ものすごい数の人に埋まってしまうのだ。
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ヴェネチアの海洋史博物館の正面。ヴェネチア共和国時代の穀物庫があったという。)

海洋史博物館とあるが、どちらかというと海軍博物館という性格が強いように思う。船模型などがメインなのだが、中の一室に、軍服や旗、メダルなどが置いてある部屋があったので写真を撮らせてもらった。
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(博物館内の様子。軍服展示コーナー)

勲章・メダルの納められたケースもあった。
おそらく戦前・戦中のものだろうが、日本の瑞宝勲章も飾られていた。
(・・・当ブログは海外旅行じゃなくて、バッジ関係ネタを取り上げることが目的だからね。)

そこに飾られていた勲章はいくつもあったのだが、その中からイタリアの代表的な勲章を紹介する。
イタリア統一後、1868年に制定されたイタリア王冠勲章である。戦後、共和制になってからはこの勲章は廃止された。外国人などにも広く授与されたようで、イタリア勲章の中ではかなりメジャーな勲章である。
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中央の王冠はサヴォイア王家の王冠で、上の黒い鷲章はその紋章。

えー、これからしばらくイタリア旅行編が続きます。乞うご期待。