徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

中国 中国同盟会員章 ~上海孫中山文物館にて~

突然だが、上海に行ってきた尖閣諸島の領有権問題は困ったものだが、昨今の円高はやはりありがたい。人民元の対ドルレートはじりじり上がっているが、それでも1万円を両替すれば750元近くになるのであった。
私の感覚からいって、これはかなりの高レート。海外旅行ほど、円高メリットを身にしみて感じるものはないのである。

上海といえば、現在開催中の万博。もっとも、私としては万博などには全く関心がなく、その上混雑と行列がひどそうなので、初めから会場に近づく気もなかった
空いた時間を利用して、中国バッジの買い出しにも励んでもみたが、ほとんど収穫ナシ。まあ、今回はそういう目的でもなかったし、初めから予想された事態でもあったのでそれほど落ち込みもしなかったが、やっぱりガッカリはした。北京でもそうだが、上海でも良いモノは確実に減っている。
現地に行って、現地で良い収集品に巡り会う。これこそコレクションの醍醐味だと思うのだが・・・さびしい現実だなあ。

というわけで、滞在中は買い出しはそこそこに、上海観光などしており、今回初めて孫中山文物館」というところに行ってみた。孫文が亡くなるまで6年間住んだ館が保存されているのである。
イメージ 1

「上海孫中山文物館」

正直、あんまり期待はしていなかったのが、よい意味で裏切られた。展示品は予想外に充実しており、なかなか興味深く見学した。
展示品の中には数少ないもののバッジもあって、それが今日の一枚。
イメージ 2

「中国同盟会員章」

中国同盟会は、孫文ら革命結社の指導者が参加して大同団結した組織である。1905年、東京赤坂で発足した。辛亥革命が成功した後も、分裂と合併を繰り返し、後の中国国民党へとなっていく。

真鍮製で、手彫りで「中国同盟会員章」の文字と星が刻まれている。描かれている星は、漢族が居住する18省を表すのだろう(鉄血十八星旗のシンボル)。が、ちょっとヘンテコな形に描かれている。複製品かなとも思ったが、よくよくみると星の形がいい加減すぎるあたり、逆にホンモノじゃないかと思われる。

中国同盟会といい、孫文といい、日本人が大きく関わっていることはもっと知られていい。それは、必ずしも無垢な善意によっているわけではなかったかもしれないにしても。
この頃また日中関係の雲行きはアヤシイが、この記念館でも梅屋庄吉らの活躍もちゃんと紹介されていたのには、ちょっとホッとした。