徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 「がんばろう!東北 元気です!角館」バッジ

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先日、当ブログをご覧の方(秋田市在住)からバッジ画像を提供いただいたので、それを紹介しよう。

がんばろう!日本 元気です!角館」バッジである。十和田八幡平観光物産協会の製作。キャンペーン用の缶バッジである。
秋田県の角館は、武家屋敷や桜で有名な観光地。よくJR東日本のポスターなどで美しい家並みの写真を見かける。実は私は行ったことがないので、機会があったら一度は行ってみたい。

秋田は地震の直接被害はほとんどなく、角館の観光資源も無事だったらしいが、提供者の方曰く、「経済的な損失が酷いです」とのこと。報道によれば、交通網の影響や自粛ムードの影響もあってか、毎年大勢の観光客が訪れる桜のシーズンも、今年は激減とのこと。
それにしても、角館の美しい家並みが無事だったのはよかった。

そんな中、街中至る所に「がんばろう東北」の標語があふれているらしい。
この標語、阪神淡路大震災の時の「がんばろう神戸」から来ていると思うのだが、その点もうちょっとオリジナリティとインパクトのある標語が欲しかった気もするのだが、いつのまにか定着してしまった。流行語大賞はこの線でキマリなんだろうか?

マジマジとバッジ画像を見ていてふと気がついた。

がんばろう!東北」は、東北は地震津波原発で大きな被害を受けたけど復興に向けて努力しています応援してください、という感じか。
元気です!角館」のほうは、東北地方の一部といっても角館は無事だから観光客の皆さんぜひ安心して来てくださいね、という気持ちだろう。
そして、右側に描かれた角館の場所を示す地図。わざわざバッジに地図を描いたのは、深読みが過ぎるかもしれないのだが、福島第一原発から角館がいかに離れているかを主張しているような気もする。

関東人の私も体験上なんとなくわかるが、特に関西以西の人は東北の地理が頭に入っていない人がけっこう多く、群馬と栃木の場所があやしかったり、山形と秋田を混同していたりする。もっとも、関東・東北人も鳥取と島根の位置がうろ覚えだったりするので、お互い様なのだけど。

というわけで、東北=被災地のイメージをもたれると、直接被害のなかった秋田まで被災地扱いされることが、大いにありうると私は思っている。その点、東北といってもほらこんなに広いんだからね、という地理的イメージを改めて認識させる作戦はけっこう有効かもしれない。

それにしても道の方から画像の提供を受けたのは、ブログ開設6年目にして今回初めて。長生きとブログの更新はするものだなあ。
ご協力、どうもありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。