徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 ウルトラ警備隊バッジ(ウルトラセブン)

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最近、DVDでウルトラセブンを見ている。なつかしい・・・デジタルリマスター版らしく、画面ノイズも少なくてきれい。意外なくらい古さを感じないのであった。
ウルトラセブンは好きだった。特に独特の雰囲気を持つ怪獣や宇宙人たちが。
1967年の作品なので、私がリアルタイムで見ているわけはなく、何度目かの再放送をテレビで見ていたはずである。

大きくなってみていると、子供の頃は絶対にわからなかったことにも気づく。
全49話中には、なんじゃこりゃ?といいたくなるようなツッコミどころ満点でヘンテコリンな回もあるが、今見てもおもしろい。今もファンが多いのには納得だ。
セブンは、悩めるヒーローである。ただ地球を侵略しようと企む宇宙人を倒してメデタシメデタシ、というばかりではない(そういうのもあるけど)。
もしかしたら、侵略者は地球人側なのではないか?どちらが正義なのか?というテーマが随所に見られる。ベトナム戦争真っ最中、学園紛争タケナワの世相を表しているのだろうか。

印象深かったのが、まず第6話「ダークゾーン」
地球と衝突しそうになる宇宙人工都市ペガッサ市を、やむなく爆破する地球防衛軍。だが、自分の故郷がすでに地球人に爆破されたと知らず、地球に潜入していたペガッサ星人は、ひとり地球を破壊しようとしてセブンに阻止される。夜の闇に走り去っていくペガッサ星人の後ろ姿は悲しい。
それから、第42話「ノンマルトの使者」。海底開発を行う海底基地が突如爆発。だが、その事件の直前、ナゾの少年が海底開発をやめろと地球防衛軍に警告していた。攻撃は、海底に住むノンマルトからのものだった。「海は人類にとって貴重な資源なんだよ」と説得するモロボシ・ダン(セブン)に、ナゾの少年は「ノンマルトにとってはもっと大切なんだ!地球に先に住んでいたのはノンマルトなんだ」と怒りをぶつける。正しいのはどちらか。悩みながらも戦うしかないセブンが切ない。

他にも、第14,15話「ウルトラ警備隊西へ」第26話「超兵器R1号」などなど、「相手にも一理あるよなあ」と思わずにはいられない怪獣・宇宙人がたくさん登場する。ウルトラセブンは悩みながら戦い続けるのである。脳天気なヒーローではない。

が、何より驚いたのが、かつてこれらの作品を食い入るように見ていたはずの私が、全くストーリーを覚えていないことであった。どれひとつとして、話の内容を覚えていなかったのだ。
怪獣たちや、断片的シーンは知っていても、肝心の部分を全然理解していなかったことには我ながらあきれた。
実際には、ウルトラマンの本などで怪獣たちを覚え、自分ではよく知っているつもりになっていたのだろう。ビデオもなかった当時は、繰り返し見ることもできなかったし。
この歳になって、へーっ、セブンってこういう話だったのか・・・と感慨深い思いで見た。

前置きが長くなった。
怪獣たちのデザインは優れているが、ウルトラ警備隊の乗り物や小道具も、今見てもカッコイイ。いわばレトロ・フューチャーのおもしろさ。
ウルトラ警備隊のシンボル・バッジはないかなあと思っていたら、ちゃんと今も売っている。ビンテージモノではない。現在作られているモノである。いやあさすが人気だな。需要があるのか。
それが画像のバッジである。子供の頃は怪獣人形で遊んでいた記憶があるが、こんなバッジがあったら欲しかっただろうなあ・・・と思いつつ大人買いした次第。
「ULTRAHERO」シリーズには、この他に科学捜査隊やZATのバッジなどのラインナップがある。