徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

ギニア? 初代大統領セク・トゥーレ?バッジ

イメージ 1

久しぶりに、「この人は誰?」のネタ。
アフリカだと思うのだが、これは一体どこの国の誰なのだろう?褐色の肌で、トルコ帽のような被り物、民族衣装を身につけている。

ヒントになりそうなのが、バッジ上部の3色で、おそらくナショナルカラーなのだろう。左から順に、赤・黄・緑。アフリカの国々の国旗では、非常に多く見られる色だ。
外務省のサイトによれば、現在日本が承認しているアフリカの国で、同様の配色は、ギニアだけだ。
コンゴセネガル、マリもソックリだが、左から緑・黄・赤であって、配色の順番が逆である。また、カメルーンは赤・緑・黄、ガーナは横縞の3色旗で上から赤・黄・緑。

というわけで、「現行の国旗」であり、かつ「日本が承認している」という条件が前提となるのだが、上記から、この配色に該当するのは西アフリカに位置するギニア共和国だけに絞られる。
じゃあ、仮にギニアだとしたら、この男は誰なのか。
パタパタとネットで検索していると、ギニア共和国(1958年フランスから独立)の初代大統領、セク・トゥーレに似ているような気がしてきた。1958年の独立から、1984年まで政権にあった人物である。
ただ、「似ている気がする」というレベルなので、一応ここでは「トゥーレバッジ(?)」としておこう。この画像をご覧になった皆さんの意見をうかがいたい。

フランスからの完全独立を目指したギニアでは、旧宗主国からの援助を得られなくなったため、ソ連や中国に接近、社会主義体制が取られるようになった。1978年には、「ギニア人民革命共和国」などという国名に変更される。

実はこのバッジ、他のアフリカ諸国でもたまに見られるが、裏面を見ると、材質といいツクリといい、北朝鮮金日成(正日)バッジにそっくりなのだ。少なくともヨーロッパにはこの形式のバッジはないと思う。
アフリカの社会主義国では、ソ連製とおぼしいバッジも多い一方、まれに北朝鮮製らしいモノも散見される。ちょっと意外な感じもするが、北朝鮮ではこういう第三世界のバッジ製作を受託していたのかもしれない。
余談だが、中国の文革期に大量に作られた毛沢東バッジのようなツクリのバッジは、アフリカにはなぜか見られないようだ(断定はできないけど)。文革期毛バッジによく似たバッジは、実はアルバニアで非常に多い。バッジも政治的なつながりが見られるのがおもしろい。