徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

オリンピックエンブレムのバッジ ロサンゼルス(1984年)、ソウル(1988年)、ロンドン(2012年)

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白紙撤回のニュースを聞いた時は本当に驚いた。まさかと思った。
今さら語り尽くされた感があるが、今さらながら東京オリンピックエンブレム問題。例の佐野エンブレムだ。

ベルギーの劇場からの著作権侵害訴訟は、法的にはまず負けることはなかったろう。東京オリンピック組織委員会も強気だった。だが、肝心の国内世論は、佐野エンブレムに圧倒的に批判的で、ネットでは過去の佐野作品へのパクリ疑惑の暴露が横行、しかもそのいくつかは「クロ」が確定してしまったのだから分が悪かった。
それとオリンピックエンブレムとは無関係・・・という論法も、次々と現れるパクリ疑惑とイメージ悪化には耐えられなかった。
組織委員会は急遽会見を実施、佐野エンブレムの応募作品から完成作品に至る過程を明らかにしたことで、ベルギーの劇場のエンブレムとのコンセプトの違いを明確にしようとした。
この会見の、狙い自体は私はよくわかった。説明も明快で、確かにベルギー劇場の著作権侵害には当たらないだろうとも思った。
だが、この会見によって、より根本的な疑問が生じた。

応募作品と完成作品のコンセプトがかなり変わってしまっているではないか。
ならば、それは審査で選ばれた作品とは別物なのではないか?訴訟問題に発展した時、関係者は「パーツが多少似ていても、コンセプトが違う」と、著作権違反を否定した。
でも、応募作品と完成作品はコンセプト違うよね?それって別作品になったということじゃないの?なのに、なんで審査結果は変わらないのか?

しかも、ここからは私見ながら、明らかにされた応募作品は、どこがいいのかよくわからないシロモノだった。これなら、完成作品の方がまだよくなっているように思った。それでも審査会では、他の応募作より評価はぬきんでていたそうで、審査委員から圧倒的に多くの票を集めたのだそうだからシロウトにはわからない。

まあいい、終わったことだ。次のエンブレムの応募要件はまだ明らかになっていない。今度こそ、パクリ疑惑などモノともしない、だれもが魅力的と思うエンブレムに決まって欲しい。まだ国立競技場も、それからマスコットも決まっていないんだが、大丈夫だろうか?心配になってくる。

ところで、今日の画像はいくつかオリンピックエンブレム・バッジを集めてみた。
1984年のロサンゼルス大会、1988年のソウル大会、2012年のロンドン大会だ。
改めてみてみると、うーん、どれも大して・・・という気になってくるではないか。いい、という人もいたけれど、ロンドン大会のエンブレムなんて何がよいのかよくわからない。しかもこの宇宙人みたいなマスコットも、一目見て、えーなにこれ?と思ってしまったものだ。
オリンピックエンブレムなんて、実はその程度のものなのかもしれない。

佐野エンブレムバッジ、実は欲しかった。残念。あと1か月あとなら、製品化されたものを・・・。白紙撤回が早すぎた。