徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 昭和大礼記念バッジ(三重県)

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明日10月22日は、令和時代の即位礼正殿の儀が行われる。

あいにく台風20号崩れとなった温帯低気圧の影響で、明日の東京は雨の一日となりそうだ。台風19号の被災者に配慮して祝賀パレードは来月に持ち越しされたのは、不幸中の幸いかもしれない(当日晴れればの話だが)。どうも雨に祟られた令和元年である。

さて、即位の礼というのは、近代日本において国民を巻き込んだ大イベントだった。強力な国家の権威を維持するためにも、その権威の中心たる新天皇の誕生は最大のイベントである必要があった。

昭和の即位の礼が行われたのは昭和3年。東京だけでなく、全国各地で国民を挙げて天皇即位を祝うイベントが大々的に行われたのである。したがって、造幣局で大礼記念章が製造されただけでなく、全国さまざまな団体組織で記念品としてメダルやバッジが製造された。特に昭和大礼の際に作られた記念バッジは非常に種類が多い。

このバッジもそうしたものの一つ。裏面には「礼記念 三重県」の文字が見えるが、三重県のいかなる組織が作ったものかは不明。県の祝賀行事委員会のような団体によるものかもしれない。

表面のデザインは、「青龍、朱雀、白虎、玄武」の四神。この四神の刻印はなかなかよくできている。

中央には「万歳」の文字が見える。刺しピンタイプのバッジであるが、このタイプにしては幅38mmとかなり大きめ。ホールマークはないが、銀製と思われる。