徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 鉄道5,000マイル祝賀会記念バッジ(明治39年)

イメージ 1

東京駅100周年記念があったり、北陸新幹線が開業したりと、にわか鉄道ファンがどんどん増えているような気がするが実際どうなのだろう。

明治に入るや、日本では鉄道建設が急ピッチで進められた。
明治5年に品川-横浜間の鉄道が開業を皮切りに、明治22年には1,000マイル(約1,609km)記念祝賀会が行われるに至った。

そして、画像の記念バッジ、「鉄道五千哩祝賀会記念」。
5,000マイル(約8,045km)に達した祝賀会が行われたのは、明治39年5月のことであった。
祝賀会が行われたのは、名古屋であった(なぜか1,000マイル祝賀会も名古屋で開催)。
なお、2009年のデータだが、日本の鉄道総延長距離は27,182kmなのだそうで(私鉄路線含む)、この100年間で3倍以上になったということになるのだろうか。それとも、明治39年の5,000マイルというのは、総延長距離を意味しているのではないのか?

このバッジはその時の記念品である。
盾型に機関車の動輪と「5,000Miles」と書かれたマイルストーンが描かれている。
こんなマイルストーが実在するのだろうか。ネットで調べたけどよくわからなかった。記念としてデザインに描かれただけで、こんなマイルストーンは存在しないのではないかとも思う。
画像ではよくわからないかもしれないが、マイルストーンの部分が立体的に作られていて、こだわりを感じさせる。

箱の蓋裏には、「宮内庁御用達 安藤美術七宝商店」と張り紙がある。
尾張七宝の流れをくむ安藤七宝店の製作である。名古屋での祝賀会だけに、安藤七宝店が選ばれたのだと思う。