安倍首相の辞任後、菅首相就任・内閣の誕生と日本の政治状況は大きな節目を迎えた。菅内閣はほぼ安倍内閣の中身を引き継ぐ形で発足、規制改革や縦割り打破を掲げた菅首相であったが、内閣の中身を見る限りは、まあ何よりも現状の安定を最優先した陣容と言えよう。
さて、その安倍首相の出身といえば明治維新の長州閥につながる山口県と認識されているが、実際には安倍首相は東京生まれの東京育ち、履歴を見ても、成蹊小学校~成蹊大学、卒業後は神戸製鋼に入社し、ニューヨーク、加古川、東京本社で勤務したとあるので、全然山口県が出てこない。
このことを後になって知ったときは意外だった。安倍前首相にとっての山口県はあくまで父祖の地であって生活の地ではなかったのである。
さて、今日はそんなつながりで下関市に関する一品を。
この「自治功労章」というものは、様々な自治体で存在するが、要は長年市議などを務めるともらえるものだ。「下関市自治功労者礼遇規程」によって対象者は次のように定められている。
第二条 自治功労章ヲ贈呈スヘキ者左ノ如シ
一 十二年以上市長、助役ノ職ニ在リタル者
ニ 十二年以上市会議員ノ職ニ在リタル者
三 十六年以上町総代ノ職ニ在リタル者
四 五万円以上ノ金品ヲ本市ニ寄附シタル者
五 前各号の外市長ノ裁定シタル者
実物を見ると、黒漆塗りの金文字箱入りで、なかなか堂々たるものである。
金鵄勲章の綬を思わせる緑色のリボン付きのバッジで、バッジ裏面には「自治功労章 下関市」の文字がある。中央のマークは市章であり、「関「の旧字体である「關」を象ったものという。その周囲を菊花と四方に伸びる紅白の光芒で飾り付けている。
今気が付いたが、外箱の裏面に「日本橋 白木屋」のシールを発見した。これも東京製のバッジであったか。
なお、下関市の市章は、周辺4町との合併に伴い平成17年に新たに制定された。
「し・も」の字をデザイン化したという。うーむ、いかにも現代風だなあ・・・