いい加減コロナネタにも飽きてきた。
以前、昭和16年制定の陸軍軍事功労徽章を紹介したことがあったが、最近その前身である昭和7年制定のもの入手したので今日はそれを紹介しよう。
この功労章は、昭和7年4月25日付け陸普台二七〇九号「軍事功労者ニ軍事功労徽章付与ニ関スル陸軍一般ヘ通牒」により、以下のように定められている。
今回軍事功労者ニ対シテハ陸軍大臣ヨリ附図ノ如キ軍事功労徽章ヲ付与シ当該本人ニハ陸軍ニ於ケル廉アル式典等ニ参列ノ場合之ヲ左胸部ニ佩用スル様通牒セラレタルニ付左様承知相成度依命通牒ス
(附図)
備考
銀色金属暗黒色燻
文字及星章金色
直径二糎
この現物が上の画像だ。
公文の附図には裏面の図が掲載されており、それによると安全ピン式と、丸い裏足式の2種があったことがわかる。画像のバッジは安全ピン式である。
全体は神鏡型で、桜花と枝葉に囲まれた中央に「功労章」、上部に五角星と「軍事」とあるだけで、大きさも確かに2cmしかなく、正直面白みに欠けるバッジではある。
裏面には、純銀のホールマークがある。オリジナルの桐箱付きで、箱ふた内側にはおなじみ東京神田にある徽章メーカー、内外徽章製作所のシールがある。
あまりにも地味でインパクトに欠けるデザインであったせいか(と私は半ば確信を持っている)、昭和16年10月にはこの功労章は大幅にリニューアルされた。あまりに似ても似つかない形状のせいで、同じ功労章とは思えないほどである。
こちらは斬新かつ非常に目立つので、コレクターの間ではこの類のバッジとしては比較的高値で取引されているようだ。