徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

ブラジル ブラジル共産党成立50周年記念バッジ

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東京、シカゴ、マドリードリオデジャネイロ。最終的に4都市が競った2016年のオリンピック招致合戦は、リオデジャネイロが勝利を納めた。7年後には、ついに南米大陸初のオリンピックが開催されることになる。

実は私にとって、この結果は意外だった。本命はシカゴと踏んでいたのが、いきなり最下位落選。東京がワースト2だったのはともかく、最後にマドリードリオデジャネイロの争いになったのも想定外。要するに、私の予想は始めから終わりまでほぼ全然ハズレであった。インフラ整備状況や治安の悪さなど、諸問題からリオはダメだと思ってたんだけど・・・

まあそれはそれとして、せっかくなのでブラジル関係でなんかバッジないかなーと探したのだが、これにしよう。今日の一枚は、ブラジル共産党バッジ
ところで、調べてみるとブラジルには共産党といっても2つあって、ひとつがこの「Partido Comunista Brasileiro(PCB)」、もうひとつが「Partido Comunista do Brasil(PCdoB)」。

PCBは1922年に誕生した古い共産主義政党だが、PCdoBは1962年にPCBから分裂してできた。・・・というあたりの経緯でだいたい想像がついてしまうのだが、この分裂劇の背景にあるのは、やっぱり中ソ対立なのであった。PCBがソ連の政治体制を擁護したのに対し、PCdoBは毛沢東主義を支持し武装闘争路線を主張。世界のあちこちで見られた対立の構図が、ここでも生まれたのであった。
分裂後もPCBのほうが多数派を占めていたのだが、90年代に入り、ソ連が崩壊すると、PCBはさらに分裂の危機を迎える。多くが社会民衆党(Partido Popular Socialista, PPS)に転じてしまい、なおもマルキシズムを旗印とするPCBは少数政党となってしまったのである。
・・・まあこれも、どこかで聞いたことのあるような話である。

さて、1922年に成立したブラジル共産党(PCB)は、1972年に50年目を迎えた。今日のバッジはその記念バッジである。
南米大陸の中央部と、ブラジルの国土が描かれている。「1922-1972」、「P.C.BRASILEIRO」と、共産主義シンボルの槌鎌が描かれている。
彩色はペイントであり、全体の雰囲気はいかにも大量生産品・・・という感じである。

調べているうちに、ブラジルの毛派PCdoBのバッジもぜひ見てみたいという気になってきたなあ。