徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 衆議院議員章

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今日は第44回衆議院選挙の投票日。1132人の立候補者のうち、当選するのは480人。

まあ選挙の行方などはニュースに任せるとして、本ブログはバッジ専門。そちらの方からアプローチをしてみよう。日本の国会議員はどこに行っても、いつでも菊のバッジを胸につけている。あまり世界中にも例がない風習ではないだろうか。

議員章=議員バッジは、俗に「金バッジ」などとも言われ、議員の権威の象徴となっている。議員になることを「バッジをつける」、落選したり議員を辞職することは「バッジを外す」などと言われたりする。当選議員は、特別国会の初登院時に当選証書と議員章を交付され、初当選議員が喜びに顔をほころばせながら議会職員から胸につけてもらう図はよくテレビでもお目にかかるところだ。
バッジにこれほどの権威を与えているのは、政治家、法律関係では弁護士、あと強いて挙げるなら任侠関係組織くらいではないかと思ってしまう。選挙戦では、「議席を争う」と表現するが、私に言わせると「議員バッジ争奪戦」じゃないかと思うほど、そのくらいわが国の議員さんはこのバッジが好きである。なにせ、議会中でなくても、国会の敷地内でなくても、どこにでもバッジをつけている。実に何というか珍妙な風習だ。

それはさておき、この議員章とは一体どのようなものか。
女性用は直接見たことがないのでよくわからないが、男性用は裏に紡錘形の脚がついていて、これを胸のボタンホールに通す。脚には「第○回選挙」とあって、落脱防止のひもを通す穴も開いている。
表面は、衆議院は赤紫色、参議院がナス紺となっているので簡単に見分けることができる。
図案はもちろん菊花だが、なぜか11弁。大きさは直径約20mm。大きさよりも、分厚く盛り上がっているのが通常のバッジと比べると異質である。

ちなみに、議員となるとスペアを実費で購入することができるのだが、衆議院は約1万円、参議院は約1万3千円と若干の差がある。なんでも、衆議院の真鍮・金メッキに対し、貴族院の流れをくむ参議院の方がバッジの材質が銀の金張だったりして、高級なのだそうだ。
なお、某インターネットオークションで、本物が出品されたときは主催者から削除されたという。

ところで、画像はコレクションではなく、知り合いの知り合いの某野党議員がつけているのを特にお願いして撮させてもらったもの。本当はもっと接写で細部まで撮りたかったのだが、あまりに図々しすぎる気がして、てここまでに留めた。ご協力ありがとうございました。
あれっ!そう言えば、この議員さんの当否は・・・!?