徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 反覇権・北方領土返還バッジ

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ロシアのプーチン大統領が来日。おととい21日には小泉首相と首脳会談を行ったが、ここでも日露の懸案事項である北方領土問題は全く解決の糸口すら見えない。
ロシア側としても、領土の割譲等という国民受けの悪いことを敢えてするのは政権として死活問題となりかねない。ロシアでは大国主義、ナショナリズム勢力の台頭が目立つ中、北方領土返還への道はさらに険しくなっていることは間違いない。
一方、このところ日本では敗戦後の課題である国土の回復を解決しようという悲願は高まっているように見える。もっとも、イマドキの日本人が北方領土問題をどの程度正確に答えられるかは疑問だけど。
日本政府も政府で、4島一括返還論と、より現実的な2島先行返還論がいまだにくすぶり、政治的対立すら見られる。もっとも、2島先行返還すら、ロシア側からすれば実現する気はないので、非現実的なことに差はないのかもしれない。

今日のバッジは「反覇権」とかかれた北方領土返還スローガンバッジ。なんのバッジかというと、裏面には「1978北方領土返還教職員労働者訪中団」とある。1978年に訪中していることから見て、おそらく非共産党系の教職員組合だろうが、反ソ連の連帯として、中国訪問時のスローガンとなっているのがおもしろい。
「反覇権」とデカデカと書かれてあるが、中国人でも意味はそのままストレートに通じる。しかも、中ソ対立の高まる70年代、中国はソ連覇権主義と批判していたので、反覇権=反ソ連であることも分かる。
北方領土返還」は右翼組織のおなじみのスローガンだが(あえて「奪還」と好戦的な表現を用いることも多い)、左翼組織でも反ソ・親中の立場から同じスローガンを打ち出すこともしばしばあったのである。