なんか不思議な感じ・・・と入手当時から気になっていたバッジだ。「SKOLTA E L」というのが、「SKOLTA ESPERANT- LIGO」の略であり、すなわちスカウトエスペラント連盟のバッジであると知ったのはずいぶん後だった。
ボーイスカウト創設者であるロバート・ベーデン=パウエル卿は、エスペラントへの関心もあったようだ。青少年の教育活動としてスカウト運動を広める傍ら、エスペラントを運動に取り入れる発想も持っていた。
スカウト運動の世界団体である世界スカウト機構の発足(1922年)に先立つこと4年、スカウトエスペラント連盟が成立したのは1918年、今から100年前のことだった。スカウトエスペラント連盟はいまも活動を展開している。
バッジに描かれている「緑星に3指の敬礼」は、スカウトエスペラント連盟のロゴである。制作場所・時代は不明ながら、ツクリからしていかにも古そうなバッジだ。
「3指の敬礼」は、ボーイスカウトで一般に行われている挙手礼だが、こうしてみるとなんだか秘密結社の符丁のように見える。
それにしても、大本教といい、スカウト連盟といい、さまざまな団体が掲げる理想が、人工言語たるエスペラントが不思議と共鳴するようで、私はここがエスペラントのおもしろいところだと思っている。