徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 神道政治連盟徽章

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このバッジ、新しいモノでツクリも安っぽいので見逃すところだったが、なにやらアヤシイ雰囲気を感じて裏面を見たら「神政連」の文字を発見。
神道政治連盟」のバッジである。

神道政治連盟は、全国8万の神社を束ねる神社本庁を母体とする政治団体である。
どんな活動をしている団体なのか、公式サイトによると、
・世界に誇る皇室と日本の文化伝統を大切にする社会づくりを目指します。
・日本の歴史と国柄を踏まえた、誇りの持てる新憲法の制定を目指します。
・日本のために尊い命を捧げられた、靖国の英霊に対する国家儀礼の確立を目指します。(略)
・・・とある。

今となっては懐かしい、森喜朗元首相のいわゆる「神の国発言」は、この神道政治連盟の国会議員懇談会の席上で行われた挨拶であった(2000年5月15日)。森首相は、この発言やその他諸々の言動から世論の不評を買い、衆議院の解散を宣言。「神の国解散」などと呼ばれた。
神道政治連盟は、保守的な価値観に基づく政治団体でこれまで自民党を支持してきた。しかし、世間にたくさんあった自民党べったりの業界団体系の議員懇談会も、自民党の凋落以降、身の振り方を見直さざるを得なくなっているのが現実である。団体が頼りにしていた自民党有力議員がごっそり落選、議員懇談会の体をなさなくなって解散、活動休止になっているところも多いらしい。神道政治連盟にしても似たようなものかも知れない。

このバッジのデザイン自体は、神社本庁と酷似している。16葉の菊花紋の中央に宝鏡という形である。ただ、神社本庁が銀地なのに対して、全体に黒地なのが異なっている点である。

【既出の関連項目】
神社本庁徽章