最近急速に世間で盛り上がっているのが統一教会関連のニュースだ。
つくづく昭和は遠くなったのだなあ・・・という年よりじみた感想を抱いてしまう。統一教会信者や家族の被害も、政治との関係も、ニュースを見ていて何をいまさら、と白けてしまう。最近の人は、こんなことも知らないのか。
端的に言って現在の日本では、こと韓国に対し強硬な姿勢を示すのは保守派である。韓国に対して擁護的な立場をとるのは左派(リベラルというのか)であり、批判的なのが右派(保守派)となっている。
が、これは冷戦時代は全く逆で、軍事政権の続く韓国に対して批判的なのは左派であり、韓国政権の反共姿勢に共感していたのは右派であった。
この事情を知らないと、なんで韓国の統一教会が日本の保守派政治家と関連が深いのかが理解できない。日本の保守派と韓国が、仲がいいのか悪いのか戸惑うであろう。
保守派からしてみれば、別に韓国発祥の新興宗教に帰依していたのではない。伝統的価値観を信条とする保守派に、韓国人教祖をあがめるメンタリティはないのである。反共主義の政治姿勢一点でお互い結び付いたに過ぎない。
最近では統一教会との関連が取りざたされている政治家がいるようだが、彼らが統一教会を信仰しているかといえば、まずほとんどそういうことはないであろう。逆にこれから、保守政治家にとっては、今や韓国との関係の近さを指摘される方が政治的ダメージが大きいかもしれず、冷戦期から続くこの相互協力関係は先細りしていくのではないかと予想している。今や保守派にとって韓国は妥協できない反日国家だからである。
今日紹介するのは、国際勝共連合の会員バッジである。国際勝共連合は、1968年に統一教会が創設した政治団体である(一応注意しておくと、「勝共」は「しょうきょう」と読んでいただきたい)。
幅15mmほどの、あまり目立たないネジ式のバッジである。
裏面には「国際勝共連合会員章」とある。デザインはぐるりと地球儀を巡った矢印は、世界の反共主義の連帯を示すのであろう。よく見ると下には2羽のハトが見える。
これは勝共連合のシンボルマークだが、今も現役のマークなのかと思って公式サイトを見てみたら写真にも載っていたのでどうも今も使われているらしい。正直ぱっと見、あまり政治団体らしくないシンボルではある。なんだか国連のシンボルにも似て見えるが、国連を意識しているのであろうか。
バッジ自体は古いものらしく、経年劣化が見られる。