徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

イギリス イギリス共産党バッジ

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最近日本モノばっかりだったので、久しぶりにヨーロッパモノを。今日はイギリスです。
イギリスといっても、「イギリス共産党」なんですが。

ケン・ローチ監督の「大地と自由」は、岩波ホールで見たのだが、これがすごくよかったのだ。今見たらどう感じるかわからないけど、今も強く印象に残っている。単館上映だったせいか、館内がけっこう混んでいたのを覚えている。
物語の舞台は1930年代。労働者の支持するスペイン共和政府を守る戦いこそ、世界をファシズムから救う正義の戦いだと、義勇軍として参加したのはイギリス共産党員の主人公。しかし、主人公たちは、スペインの地主やカトリック勢力、ナチスドイツ・ファシストイタリアの支援を受けたフランコ反乱軍の攻勢だけでなく、スターリン派との内部抗争に敗北していく・・・。

ラストシーンは、現代イギリス。年老いた主人公は亡くなり、遺品から彼の戦いを知った孫娘が葬儀の席でスペインの詩を読み(たしか)、彼がスペインから持ち帰った一握りの土を棺にかける。
そして、最後の別れを告げたところで、参列者全員がサッと「ゲンコツ敬礼」するのである。

はあー。この人たちみんな党員さんなのかなあ・・・と思ったものだ。
事実、イギリス共産党からは、スペイン内戦当時、多数の義勇軍が参加したのである。

イギリス共産党(Communist Party of Great Britain)は1920年創立の歴史ある政党だが、ついに1991年解散。
このバッジは、けっこうレアにして貴重なブツじゃないかと思うがどうなのだろう。デザインはパッと見、思いっきりソ連調で、いまいち面白味に欠けるのが難。
ただよく見ると、赤星を掲げる男女の背景に描かれているのはタワーブリッジ?やセントポール大聖堂?といったロンドン名物(たぶん)。
裏面にも、製作会社名と「LONDON」の刻印がある。

まあデザイン的にはイマイチながら、なかなか興味深いバッジではある。