徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

北朝鮮 国旗バッジいろいろ

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岩波新書の新刊「北朝鮮は、いま」を読んだ。韓国の北朝鮮研究会の編集で、政治・外交、経済、社会の多方面から北朝鮮の状況を分析している。項目ごとに異なる研究者が執筆しており、断片的なデータに基づく分析もあれど、ひとつひとつ集めていくと、自ずと全体像はおぼろに見えてくるのである。
どの面を切り取っても、一見北朝鮮相変わらずのようでいて、変化の波はもはや避けられないところまで来ている、ということだ。あれだけ閉鎖的な体制をとっていてもなお、世界の動きに無関係ではいられないのである。そういう意味で、大変参考になったし、なにより興味深く読んだ。

というわけで、本ブログでも何となく北朝鮮モノを紹介したい気分になってきたのだが、あんまりおもしろいものもないので、適当に目に付いた国旗バッジをならべてみた。
ツクリや材質からして、おそらくは左の方が新しく、右の方が古いモノのようである。
大きさこそだんだん大きくなっているのが一目瞭然だが、よりツクリが安っぽくチャチになっていることもまた明らかだ。
一番右のバッジは、小さいが、デザイン、刻印、七宝ともに優れた出来といっていい。シンプルながら、とてもなかなか魅力的なバッジに仕上がっている。

バッジの出来・不出来が国力を反映していると、安易に決めつけてはいけない。バッジの出来は、徽章文化の充実度に左右されることも大きい。つまり、よいバッジを作ろうという「やる気」、そのためにどこまで手をかけるかの問題だ。日本でも、古いバッジと新しいバッジを比較したら、ツクリの良さや魅力の点から古いモノの方に軍配が上がることが圧倒的に多いだろう。デキは、国力とは比例しないのだ。

だが、北朝鮮の場合は・・・相関のあるなしはともかく、バッジの出来と国力が、昔に比べ一致して低下してしまっているようである。