徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

北朝鮮 金日成少年栄誉章

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核実験をしてみたり、ミサイルを発射してみたりと、指導者は世代交代しても相変わらずアジアの頭痛の種となっている北朝鮮。しかし、シリア内戦などを見ていると、それでも秩序はないよりはマシなのかとも考えざるを得ないような気がしてくるのが現代世界の現実。

さて、北朝鮮ニュースがあふれている現在に因んで、金日成バッジの名品(?)の紹介でもしよう。

これは通常の金日成バッジとは少し性格が異なる。選ばれた者だけに与えられる一種の栄誉賞である。
五角形の金日成バッジに飾りを付けたような形状をしており、両脇には穀物の穂、下部には白頭山と国旗色のリボン。そのリボンには「金日成少年栄誉章」の文字がある。

このバッジをつけた北朝鮮の少年の写真を見たことがあるが、実際手にしてみると予想以上に大きい。
バッジ本体の大きさは38×44mmで、全体に分厚いツクリのため、アルミ製にかかわらずどこか高級感がある。肖像部も通常のバッジに比べて出来が良い。
裏面にはデカデカと、「朝鮮民主主義人民共和国 中央人民委員会」の文字がある。シリアルナンバーなどはない。

本体のデキや保存状態が良いだけでなく、オリジナルケースつきというのもコレクションとしてはうれしいところ。箱のフタには何も書いてないが、内部にはバッヂがピタリと収まるようにくぼみが作られていて、間違いなくオリジナルケースである。
箱は木製で、大きさ80×67×26mm。表面にはニスが塗られ、やや黄色みがかった色をしている。内部のクッションは濃い赤のビロード。

金日成少年栄誉章」は1972年3月9日に創設された(それ以前は、「朝鮮少年栄誉章」という名称であった)。北朝鮮のピオネール(少年先鋒隊)の活動で、学習や生活態度、政治思想等が特に優れたものに与えられる。毎年朝鮮ピオネール創設記念日に授与されるとされている。

具体的な授与の要件は明らかではないが、これを手にできるのは北朝鮮の少年少女の中でもごく一部のエリートの生徒だけと思われる。