徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

モンゴル スヘバートル勲章

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テレビニュースで、母国モンゴルに凱旋帰国した朝青龍のニュースをやっていた。
エンフバヤル大統領(ちなみにこの人は、人民革命党の党首)から、勲章を授与されたというので、今のモンゴルではどんな勲章があるのだろうと思わず身を乗り出した。すると、なんとビックリ、スヘバートル勲章だ!
(なお、NHKアナウンサーは、「スフバートル勲章」と発音していたが、どちらも可)
うわー、今でもモンゴルじゃスヘバートル勲章を使ってるのか!と感慨深かかった。
前にも書いたが、スヘバートルはモンゴル革命の父である。もっとも最近のモンゴルでは、ジンギス・カン勲章などというものも制定されているようだ。

共産モンゴル時代の勲章しか知らない私だが、スヘバートル勲章は、ソ連レーニン勲章と同等の勲章だ。ブルガリアのディミトロフ勲章ほどではないが、共通点が多い。
ディミトロフ勲章の材質は金の一体成形だが、モンゴルのスヘバートル勲章は、外側(青い七宝仕上げの部分)が銀、金色の部分が金、そして肖像の部分はなんとプラチナ製である(ちなみにレーニン勲章は金に肖像部がプラチナ製)。また、スヘバートル勲章には3バージョンがあったが、これは70年代のものとされている。

それにしても、美しい勲章だ。青はモンゴルのシンボルカラー、赤は革命の色でもある。たなびく赤旗に、キリル文字で「スヘバートル」の文字。金銀プラチナの重量感がズッシリ手に伝わる。特に青の配色が印象的で、独特の雰囲気を醸し出している。赤い透明七宝はややオレンジ色を帯び、それが金と青色にとてもよく映える。いつまでも手にとって眺めていたいくらい好き。もう、大好きだ。
もちろんこれもソ連製。

映像では、大統領が朝青龍の胸にスヘバートル勲章をつけていたが、デザインは同じように見えた。レーン勲章と同等の勲章なのだから最高クラスの勲章である。それにしても、私は好きな勲章なので、これが現役で使われているというのは何となくうれしかったなあ~。

スヘバートル勲章は、今や安いレーニン勲章(レーニン勲章には、バージョンがたくさんあるので、値段がピンキリなのだ)よりよっぽど高価。ディミトロフ勲章より、さらに高い。買ったときは清水の舞台から飛び降りるとはこういうことをいうのか、と実感したものだ。