徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

中国 毛沢東勲章???

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マニアも高じると病膏肓に入る、という状態に陥る。ミイラ取りがミイラになる、という言葉もある。
現に、あるバッジコレクターは、単に収集だけに飽きたらず、自分で自分の肖像バッジを作り出したりする。
まあ気持ちはわからないでもないけど・・・

さて、今日の画像は、出所不明なのが残念だが、知り合いから入手したもの(ネットで収集?)。
手描きの、なんと「毛沢東勲章」の図である。もちろん中国人(たぶんマニア)の作。

もちろん、毛沢東勲章などというものはこの世に存在しない。
またこのようなものが中国叙勲制度の制定検討過程で案が作られたという話も寡聞にして聞かない。
デザインからしてもソ連レーニン勲章をストレートに模したものであり、おそらくマニアが自分で勝手に作ったものと想像される。

しかも、御丁寧にその設定まで作られていて、「毛沢東勲章 中国最高勲章。科学技術、文化芸術、社会、軍事及び軍事において卓越した功績のある労働者、政治家、企業、団体、工場及び都市に授与される。左胸にはい用する。複数回授与可能。金35.2g、プラチナ2g、プレス象嵌七宝仕上げ。」とある。

さて、恐ろしいのはこの毛沢東勲章だけでなく、同一人物の手による幻の(妄想のというべきか)中国勲章シリーズ、実にたくさん作られているのである。
次のラインナップを見て、ゼヒ驚いてほしい。
( )内は、相当するソ連勲章である(デザイン的にそっくり!)。

金星メダル(同)、労働金星メダル(同)、国旗勲章(赤旗勲章)、八一赤星勲章(赤星勲章)、鄭成功台湾収復勲章(アレクサンドルネフスキー勲章)、ジンギスカン勲章(スボロフ勲章?)、丁汝昌海軍勲章(ウシャコフ勲章)、トウ世昌海軍勲章(ナヒモフ勲章)、漢武帝勲章(?)、秦始皇帝勲章(?)

画像を初めて見たときは、思わず目を剥いた(笑)。なんじゃこれは、と。
いずれもソ連の勲章を元にしつつ、中国らしい意匠が加えられ、なんとなく中華風味の勲章となっていてなかなかおもしろかった。

現在の中国の勲章は、種類も個性も豊かとはいえない。
まあそんなモノ充実しなくってもかまわないと言えばかまわないないんだけど。

でも、あったら見てみたい気がしませんか、「第1級 秦始皇帝勲章」なんて。
名前だけで、充分すげえ(笑)。