徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

北朝鮮 労働勲章

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北朝鮮の勲章は、時代を経るにしたがって粗製濫造がますます悪化の一途をたどっているようだ。
勲章のインフレ状態、といってもいいかもしれない。
古いものには、それなりに魅力的な勲章もあるのだが、どうもひどいものだ。

作りや材質がひどいということばかりをいうのではない。そうじゃなくて、なんというか、気合いを感じないのだ。作り手のやる気を疑うほどのデザインもしばしばで、魅力を感じるものが少ない。私はコレクターとして、とりあえず押さえておくかという程度に集めてもいるが、心にグッと来るものが少ないのは事実。
まあ単に好みの問題なので、それをどうこう言っても始まらないのかもしれない。

この労働勲章は、60年代の作と思われるが、このデザインは、後に「改悪」されてしまう。現行の労働勲章なんて、そりゃもうヒドイものだ。

この古いタイプは、私はどちらかというと好きな方だ(どうも私は人物入りのが好みのようだ)。前回紹介したソ連名誉勲章を意識したデザインと思うが、それが朝鮮民族的に翻案されていて、特に女性のチマ・チョゴリ姿がアジア人的な雰囲気を醸し出している。こちらは農民(女性)と労働者(男性)の組み合わせ。
周囲を囲むのは稲穂と歯車。朝鮮労働党の党章の鎚鎌マーク(現在使われているのは鎚鎌筆マーク)だが、鎌がソ連式麦刈り鎌とは形の違う鎌となっていて、これもなんだかアジア風だ。