戦前のスカンデルベグ勲章は、双頭の鷲の造形が見事な逸品だったが、共産化したのちも、この民族英雄の名を冠した勲章は廃止されることはなかった。
で、これが1級スカンデルベグ勲章だ。
アルバニアでは、ソ連によく似た勲章体系を持ち、基本は3階級。このスカンデルベグ勲章も3階級からなり、形も、1級は金、2級は銀と金、3級は銀というパターンを踏襲している。
中央のヒゲの人物がスカンデルベグで、山羊頭の飾りの付いた兜を被っている。
共産主義のシンボル赤星とその光芒。
これ、アルバニアではかなりの高級勲章なのだが、古いものに比べると、どうしてもチープな感じは否めない。
余談だが、私は共産アルバニアのメダルや勲章を長いこと探してきたが、なかなかお目にかかることはできない。
それというのもこの国は300万人程度しか人口がない小国なのに加え、極端な鎖国体制を取っていたため、外国に勲章などがもたらされるケースがほとんどなかった。
この点、人口が少ないにもかかわらず、ソ連などへ大量に勲章類をもたらしたモンゴルなどとは対照的だ。
そのため、デキのほうは今ひとつでも、なかなか安く買うことができないという困った事態だ。
確かにレアなのでしかたがないのだが・・・なんだか納得いかない。