徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

アルバニア 旗勲章

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北朝鮮勲章の質の低下ぶりは目を覆うばかりだが、低下する余地もさほどなかったんじゃないかと思うのがアルバニア(人民共和国)の勲章だ。
さすがに、60年代以前とおぼしき作は、新しいモノよりはいくらかはマシに見える。だが、それでも何ともお粗末なツクリややる気の感じられないデザインは、この国の徽章文化の伝統か。

初めて私がアルバニアの勲章を手に入れたときは、そのデキの悪さ、デザインの拙さには目を見張った。これでも国家の正式な勲章なの?!と思った。だが、勲章には高位のモノもあれば低位のモノもある。おそらくもっとハイクラスな勲章は、さすが!と思わせられるくらい立派なモノに違いない、と信じていたものである。

そんな私のかすかな期待を打ち砕いたのがこの勲章(笑)。
原語では「URDHRI I FLAMURIT」、つまり「ORDER OF FLAG」。「旗勲章」である。1945年制定で、兵士、市民など国家功労者に与えられたという。
解放の女神(女性戦士?)とおぼしき女性が掲げるのは、スカンデルベグの双頭の鷲旗。背景は祖国の山々であろう。その旗の下に進む人民兵士たち・・・という図だとは思うのだが、うーむ、この安っぽさはいったい何なのであろうか

アルバニアの勲章の種類は意外と多く、その上下関係はよく分からないのだが、1982年にアルバニアで発行された勲章の本によると、人民英雄称号メダルを筆頭にして、この旗勲章は4番目に登場する。それに発行数も比較的少ないと見えて、割と入手しにくい勲章で、それなりに高位のモノである可能性が高いのだが・・・
結局、これがアルバニア勲章の「相場」なのだ。ある程度の数を集めた今となってはよく分かる。

アルバニアの人民英雄称号メダルは、いまだに入手できていないが、この調子だとその国家最高勲章ですらひょっとして?・・・と思ってしまう。そして、たぶんその予想はおそらく当たっているはずだ。