徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

アルバニア 建国40周年記念バッジ?

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昨日17日、コソボ自治州セルビアからの独立宣言を行ったことで、ヨーロッパを中心に大きな波紋が起きている。
支持か反対か・・・同種の問題を抱える国はこうした動きが波及するのを懸念して、コソボ独立に反対を表明。一方、EU主要国やアメリカ、そして日本も基本的には独立支持の方向だ。

ところで、確認しておきたいが、アルバニア人にはアルバニア人の民族国家がすでにあって、それがコソボ自治州の南に隣接する「アルバニア共和国」である。
アルバニア共和国は、1990年に労働党一党支配の体制が崩れるまで、北朝鮮にも比すべき鎖国体制が敷かれていたところで、70年代には史上空前絶後とされる「無宗教国家宣言」というのまでやった。
国土の至る所にその数万といわれるトーチカを建設し、「トーチカ国家」「ハリネズミ体制」などと揶揄された。

今回のコソボ自治州独立のニュースをいくら聞いていても、アルバニアへの編入という話は、まったく聞こえてこない。アルバニア人国家が2つもできるのか?と誰でも思うだろう。
長年の断絶は同じ民族間でも大きな溝を作ったのだろう。

・・・と思っていたが、ニュース映像で見る独立を祝う街の様子では、赤地に黒い双頭の鷲の旗を打ち振る住民たちの姿が映っていた。自動車に、住宅のベランダに、翻る旗はスカンデルベグの紋章。まさにアルバニアのシンボルだ。

というわけで、今日はアルバニアのバッジを紹介しよう。
アルバニアアルバニアでも、「アルバニア人社会主義共和国」のそれだが。
たぶん、「建国40周年」だと思うが、軍の40周年記念か何かかもしれない。
建国40周年だとすれば、このバッジの制作年は1986年となる。

本ブログでもアルバニア関係のバッジ・メダル・勲章類はたくさん紹介してきて、毎回書いていることだが、これもなんというデキの悪さ・・・この人物の描き方はなんとかならぬモノか、と毎度のことながら嘆きたくなる。


ちなみに、コソボでは新国旗も決まったようだが、青地に国土と6つの星を描いたもので、まるっきりこの鷲紋とは異なるデザイン。アルバニア色をあえて避けたようだが、アルバニアの鷲紋シンボルが好きな私にとってはちょっと拍子抜けしてしまったものである。