徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

イギリス KELI(キリスト教エスペランティスト国際連盟)記念バッジ

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やっぱり調べてみると色んなことが分かるもんだなー、と当たり前のことでこの前ちょっと感動したのがこのバッジだ。

前から、なんだかエスペラントっぽくないバッジだなあとは気にはなっていた。なんだこの十字は?
そもそも、これ本当にエスペラントバッジなのか?と疑ったこともあった。
エスペラントのシンボル緑星も描かれてはいるが、パッと見いちばん目立つのは中央の赤い十字だ。そして白い鳩(?)。はて・・・?

1971年のエスペラント世界大会はパリ開催だし、BRITUJOってイギリスのことじゃなかったか?と思いつつ・・・調べてみて、ナゾは氷解した。

まず、周囲に書かれているエスペラントは、"DIAMANTA JUBILEO 1971 CULHAM BRITTUJO"、直訳すると「ダイヤモンド記念 1971年 イギリス カルハム」。
さらに、中央の"K.E.L.I"が、"Kristana Esperantista Ligo Internacia"の略であることが判明。
すなわち、「クリスチャンエスペラント国際連盟」だ。キリスト教徒のエスペラント団体だ。
はあぁ~・・・キリスト教エスペラントというのは、正直ちょっと結びつけにくいものがあるのだが、さらに調べてみると、カトリックエスペラント組織もあったりして、なんだか世界の広さを改めて館ざるを得ない(笑)。

インターネットでKristana Esperantista Ligo Internaciaを検索してみたら、ずばりこの団体のサイトを発見。その冒頭に、この十字と緑星と鳩を組み合わせたマークがあった。
説明を読むと(英語のページもあった)、1911年に組織されたプロテスタント系のエスペラント団体らしい。
つまり、この1971年という年は創設60周年の記念に当たる。このバッジはその記念グッズと思われる。

正体不明のバッジの正体が判明したときの喜び。一見無関係のいろんな知識が組み合わさってだんだん正体がわかってくる。何にも代え難い、ちょっとした私の快感である。