四川省というところは、中華文明の中にあって、古くから独特な地域文化が育まれた土地である。
北京や上海には何度も行っている私だが、ここではまた別の地域意識が存在するのを漠然と感じたものだ。なにせ言葉からして独特で、四川方言を聞き慣れない私にはとまどうことしきりであった。特に年配者のそれには、正直歯が立たなかった・・・
北京や上海には何度も行っている私だが、ここではまた別の地域意識が存在するのを漠然と感じたものだ。なにせ言葉からして独特で、四川方言を聞き慣れない私にはとまどうことしきりであった。特に年配者のそれには、正直歯が立たなかった・・・
街中では民族服のチベット人をしばしば見かけた。こんなにしばしばチベット人を見かけたのは初めてで、そんなときはまた、遠いところへ来た、という感慨を抱いたものだ。省内には多くの少数民族が住み、この地域の漢民族文化も、それらの影響も歴史的には強く受けているはずである。
そんな地元意識が生んだのかどうかは知らないが、今回はある一冊の本を骨董街で見つけ、買い込んできた。
タイトルを、「中国四川 毛沢東像章収蔵与鑑賞図譜(毛沢東バッジのコレクションと鑑賞図鑑)」という。フルカラー、180ページあまりのバッジ図鑑だ。
(表紙画像)
タイトルを、「中国四川 毛沢東像章収蔵与鑑賞図譜(毛沢東バッジのコレクションと鑑賞図鑑)」という。フルカラー、180ページあまりのバッジ図鑑だ。
(表紙画像)
これまで毛沢東バッジ図鑑については、私もずいぶん集めてきたつもりだが、この本は製作地を限定しているところがユニークである。そう、この図鑑に掲載された1,400枚以上のバッジは、すべて四川省(重慶市を含む)で作られたものばかりなのだ!
この本、出版は2006年9月、限定2,000部というから、なかなかレア版だ。
この本の編著者は張慶書さんというコレクターで、バッジはみな自身のコレクションらしい。
この本の編著者は張慶書さんというコレクターで、バッジはみな自身のコレクションらしい。
この張慶書氏、いかなる人物か。プロフィールがちゃんと書いてある。
成都市に在住で、本職はサラリーマンらしい。
1957年生まれというから、ちょうど50歳か。1968年からバッジ集めて喜んでいたとあるから、11歳の時、文革バリバリの時代からすでに毛バッジに関心を抱いていたことになる。
ま、男の子だと、凝り性のヤツになると、子供でも侮れぬコレクションを持っていたりするのがたまにいるから、彼もそんな子供であったのかも。
1998年の時点ですでに10万枚以上も所有していたというから、これはすさまじい量である。毛沢東生誕100周年記念では、バッジの展覧会も開催し、以来数度にわたって同様の催しを行っている。
残念ながら常設の展覧館は持っていないようだ。
成都市に在住で、本職はサラリーマンらしい。
1957年生まれというから、ちょうど50歳か。1968年からバッジ集めて喜んでいたとあるから、11歳の時、文革バリバリの時代からすでに毛バッジに関心を抱いていたことになる。
ま、男の子だと、凝り性のヤツになると、子供でも侮れぬコレクションを持っていたりするのがたまにいるから、彼もそんな子供であったのかも。
1998年の時点ですでに10万枚以上も所有していたというから、これはすさまじい量である。毛沢東生誕100周年記念では、バッジの展覧会も開催し、以来数度にわたって同様の催しを行っている。
残念ながら常設の展覧館は持っていないようだ。
さて、この本の中身は、ご覧の通りバッジ写真だらけなのだが、レア度と参考価格がそれぞれのバッジに添えられている。高いものでは50,000元(約80万円)なんてものもある。全体に、価格が高めに書かれている気もするが、それなりに実感できるレベルだと思う(中にはむちゃくちゃな値段を書いてある本も多いのだ)。
当然著者のコレクションは当然全国のものに及んでいるはずで、四川省限定のバッジにしてこれだけの質と量なのだから、コレクションの全体像は推して知るべし、というところか。
やっぱり現場のヤツにはかなわない・・・いや、私も彼らに対抗しようというつもりはサラサラないが、改めてそんなため息を漏らすのであった。