徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

モンゴル 蒙古連合自治政府バッジ

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モンゴルのメダルに続いて、こちらもモンゴル。ま、中国のカテゴリにしようかどうか迷うところでもあるけれど。

このバッジに描かれた、見慣れない旗。知らない人も多いだろうけど、1939年に現中国の内蒙古に日本のバックアップで成立した蒙古連合自治政府」の旗である。首班は、内蒙古独立運動家でもあった徳王。ソ連・モンゴル(外蒙古)、中国(内蒙古)に分断されたモンゴル民族による大統一国家を夢見た男である。
彼も、日本の力を背景に、中国からの独立を目指したのである。
が、なんだかよく似た感じの満州国と同じく、日本の敗戦によって、1945年、政府は崩壊。元の木阿弥、内蒙古は中国へと組み込まれたのであった。

「靖郷」とあるが、「靖」とは「鎮める、安定させる」などの意味がある。ここは「地方を治める」程度の意味だと思う。
地球儀に翻る蒙古連合自治政府の旗のうデザインは、まるで自らの存在を世界にアピールしているかのようである。

満州国旗と比べても、ずっとマイナーな旗。
よく見るとなかなか味わい深い旗だが、あっけないといえば、あまりにあっけない生涯を終えたのであった。