徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

イギリス イギリス共産党バッジ?

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女子高生というのはどういうワケだか、カバンやスポーツバッグにマスコットやバッジをつけたがるが、アレは不思議な習性というべきだろう。
考えてみれば、今に始まったことじゃなく、昔からそうだったような気がするが、ともかくも、男子には無縁の習性である。

しばらく前、いつも出勤時に駅で見かける、ある女の子のバッグが気になっていて、なぜなら彼女のバッグには、赤地を黄色で染め抜いた鎌槌のカンバッジがつけられているからである(笑)。
うーん、でも最近見かけなくなっちゃったなあ。私はそのバッジしか覚えていないので、バッグの飾り付けを替えたのかも知れないが、そうしたらもう彼女を識別することはもはや不可能なのであった。

彼女がどんな感覚であの共産主義のシンボルのバッジをセレクトしたのかは永遠のナゾとしかいいようがないが、まあ単にちょっとカッコイイとでも思ったものか。

ところで、あのシンボル、鎌と槌のブッチガイマーク、私はいつもいつも右と左がしばしばどっちが鎌でどっちがトンカチだったか、わからなくなってしまうのである。
答えは旧ソ連の国旗を見れば明らかなとおり、左手に鎌、右手にトンカチと覚えればよい。
どうしてこんな簡単なことが頭に入らないかというと、間違いなのか意図してなのわからないが、逆に描かれていることが結構あるのである(これについてはおもしろいバッジもあるのでいずれ紹介することもあるだろう)。

ほかにも、あの大きく湾曲した鎌はヨーロッパの麦刈り用の鎌なんだろうかとか、槌の方は一方の先がやや三角に尖っているのは金属加工用の金槌なのだろうかとか、鎌と槌はどちらが上に来るのが正しいのかとか、考えればキリがないが、この辺は詳しい人、ぜひ教えてください。

というわけで、今日のバッジは例の女子高生がスポーツバッジにつけていたのは、まあそこらの土産物屋で100円くらいで売っていそうなカンバッジだったが、バッジマニアとしてはもっと本格的なヤツを紹介しようじゃないか。

赤星に鎌槌という共産主義バリバリのシンボルバッジである。
おそらくはイギリス製で、戦前のイギリス共産党(Communist Party of Great Britain)のモノと推定している。銅製で厚みがあって、画像で見るよりもずっと重厚感のあるバッジだ。赤の彩色はややボッテリとした赤い透明七宝で、地に刻まれた中央からの放射線が光芒を透かしている。三日月型の固定式ねじ込み足が裏についていて、これもごついツクリである。
このバッジではシンボルは左手に鎌、右手に槌、そして鎌が槌の上に乗っていて、どうやらこれが一般的らしいのだが、そのように描かれている。

あまりにもありふれたデザインながら、全体のいかにも古そうな雰囲気がなかなか好ましく、この手のバッジとしてはお気に入りのひとつである。

なお、以前紹介した同じくイギリス共産党バッジもご参考に。