徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

アメリカ 中国救援キャンペーンバッジ

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労組モノばっかりでも面白くないので、目先を変えて少し時代をさかのぼろう。

1937年7月7日の廬溝橋事件を機に、日中戦争が勃発。
中国の社会混乱もあって、4か月で中国を屈服させられる、という軍部主戦派の主張とは裏腹に、戦局は泥沼化。さらに、中国大陸での闘いが解決せぬままに今度は1941年からは対米戦争に突入することとなる。結局日中戦争は8年の長きにわたって繰り広げられ、短期決戦で中国を降伏させるどころか、日本の敗戦で幕を下ろした・・・。

さて、「リメンバー・パールハーバー」を合い言葉に日本への敵愾心を燃やすアメリカにとって、共に日本軍と戦う中国はまさに同志で、様々な形で救援キャンペーンが展開された。中華民国国民政府の指導者である蒋介石の妻、宋美齢アメリカ暮らしが長かったこともあり、中国語よりも得意な英語と、持ち前の社交的な性格を活かして、アメリカで対中支援を訴えたものである。

このバッジはその当時のモノ。巻物と獅子のデザインは、共に中国らしいデザインとして採用されたのであろう。下に「UNITED CHINA RELIEF」とある。裏面には「N.Y.」の刻印が見え、ニューヨークでの作と思われる。