徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

アメリカ 日本名誉通商理事訪米記念バッジ

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更に年代は古くなる。「1909年 日本名誉通商理事訪米記念」バッジである。

1909年といえば明治42年。この年、実業家渋沢栄一が、渡米実業団を組織し団長として渡米し、タフト大統領と会見したのだそうだ(渋沢栄一記念財団サイトによる)。断言する材料はないが、もしかしたらそれに関連するものかもしれないと想像している。

なにしろきれいなバッジである。ツクリもなかなかに凝っている。上の部分には「日本名誉通商理事」の字の上に、日本を象徴するのか、菊花紋がある。本体中央のトリは正体不明。アメリカのシンボルであるハクトウワシにしては首が長すぎるうえに、頭の上にトサカ状のものも見える。日米の国旗が友好を表現するように交叉され、日の丸の下には菊、星条旗の下の花は、葉の形が酷似しているのでカルミアアメリシャクナゲ)かと思われる。カルミアは北米原産で、アメリカの国花ではないがコネチカット州ペンシルバニア州の州花になっているのだそうだ(アメリカには正式な国花はない)。よく見ると両国旗の先端部(竿球という)が、日章旗は丸、星条旗は平らになっているなど芸が細かい。
白、赤、青の七宝が鮮やかなのが魅力的なバッジである。