徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 日本ソムリエ協会 ワインエキスパートバッジ

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先日、海外から一時帰国した友人を囲む会が行われたのが、都内のちょっとしたビストロ。週末とあってけっこう混雑していたが、いろんなワインがあっておもしろかった。いや、実は私は全然ワインなんて分からないんだけど。こういうの、好きな人にはおもしろいだろうなあ。

で、幹事役の友人が持っていたのがこのバッジ。日本ソムリエ協会の「ワインエキスパート」バッジ。ちょっと画像を撮るのに借りてきたのだ。

ご存じだろうか、ワインを出すちょっとした店(イタリア料理、フランス料理のレストランなど含む)では、注意して探すと胸にブドウのバッジつけたスタッフを見つけることがある。それがソムリエ、ワインの専門スタッフの印である。

・・・と、ここまではすでに知っていたことなのだが、さて、そのソムリエである。
そのソムリエを資格として認定しているのが、社団法人の日本ソムリエ協会(J.S.A.)だ。
協会の資格試験には3種類あって、おおざっぱに分けると次のようになる。
・ソムリエ:飲食サービス業従事者(5年以上)
・ワインアドバイザー:酒類製造販売業など従事者(3年以上)
・ワインエキスパート:的確なる見識を持つの20歳以上の者

試験内容は第1次試験(筆記)、第2次試験(利き酒、ソムリエ試験ではサービス実技も)とあり、なかなか大変そう。少なくとも、ワイン好きだからというだけで、全然試験勉強をしないでいったらおそらく通らないんじゃないかと思う。
バッジを貸してくれた友人はもちろん関連業界の人ではないので、アドバイザーにもソムリエにもなることはできない。で、エキスパートなわけだが、まあワイン知識の腕試しというところだろう。

さて、バッジだが、このエキスパートバッジは「Wine Expert J.S.A.」と書いてあるが、アドバイザーもソムリエも、デザインは基本的には一緒(もちろん文字は変わる)。協会の認証バッジである。
ブドウ色のラシャにネジ式のブドウバッジが取り付けてあり、布ごとピンで服に留めることができる。ネジを外せば、直接上着の襟にもつけることができる。ちょっとしたことだが、なかなか良い工夫だ。
バッジ自体も、こうして実際手にとってみるとなかなかしっかりしたツクリ。地の部分はつや消しで、ブドウの粒はつややかに磨き、文字には金メッキを入れてある。
裏面にはシリアルナンバーが刻印されているが、これも合格者がちょっとうれしくなるポイントだ。

しかし、実はソムリエ用ブドウバッジというのは普通に販売されており、ネットで検索すると簡単に見つけることができる。ソムリエというもの自体は公的資格でもなんでもなく、したがってブドウバッジを胸に光らせ、ソムリエを自称したところで何ら罪に問われるものではない。これが、議員バッジや弁護士バッジでそれををやったら犯罪になるだろう。

それはおいて、一般にはこのブドウバッジ、つけてると「ちょっとカッコイイ」という認識が一般にあるようで、協会は資格試験を使ってうまくバッジの権威づけに成功しているといえよう。

ところで、私は醸造用ブドウってのはよく見たことがないのだが、このバッジのような「三角房形」をしているのだろうか。通常の果物すなわち生食用ブドウは、どちらかといえば「円筒房形」、とくに巨峰など大粒種では「握り房」といわれる形が主流である。あまり大房でぞろりと長い房では、食味が落ちるのである。
醸造用ブドウが栽培されているところはあまり見られないのだが・・・今度調べてみよう。