徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 ジュエリーコーディネーター3級バッジ

あけましておめでとうございます。まだまだコロナウイルスの社会への影響は続くでしょう。まあしぶとくいきたいものです。

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ジュエリーコーディネーター3級バッジ

さて。

このバッジなんだ?と思っていたら正体が判明したものがあったので紹介しよう。

「JC」とブリリアントカットの宝石が組み合わせたデザインから、宝石関係のものとは思ったが、さてなんだろう・・・と思い付くままネットで調べてみたら目に留まったのが

一般社団法人日本ジュエリー協会」のサイトであった。

この協会の主催する資格試験にジュエリーコーディネーターというのがあって、その3級バッジがこれなのだった。

正直言えば、ジュエリーのコーディネート業とするには、ちょっとバッジのデザインがなあ・・・という気もする(個人の好みです)。昔紹介した真珠のミキモトのバッジのほうがずっと好み。

badge-culture.hatenablog.com

 

ジュエリーコーディネーターとはなにか。上記サイトでは次の説明がある。

今やファッションにジュエリーは欠かせない必需品です。その中にあって専門品に属するジュエリーの販売には、豊富な商品知識や専門知識を基にした適切なアドバイスやコーディネートにより、お客様に信頼と満足を提供していくことが必須となっています。
(一社)日本ジュエリー協会は産業の基盤整備の一環として1997年にジュエリーコーディネーター検定資格制度を創設、ジュエリー産業の健全な発展と消費者の利益に資することを目的に人材の育成にも努めています。各級のテキスト・試験範囲にはジュエリー産業に従事するものにとって必要な要素が含まれており、資格取得から得られた知識は、ジュエリーの販売のみならず、製造、卸売りなどあらゆる職種に役立ちます。
全国で約8,500名のジュエリーコーディネーターが消費者との架け橋として活躍しています。

なお、3級の資格基準というのが、

ジュエリーの歴史、市場、素材、製造、商品、販売及びコーディネートに関する基礎知識をもち、消費者その他に対し説明、接客及び販売ができる。

だそうである。

1級になるとさらに高度で単なる接客業にとどまらず店舗マネージメントができる内容になっている。

ジュエリーに関する高度な専門知識と高度な接客及び販売の実務技術をもち豊富な経験と見識で人材の育成、指導及び店舗運営ができる。

資格には3級あって、バッジでは3級が赤、2級が青、1級が透明のガラス(たぶん)がはめ込まれていて等級の判別は容易である。画像のバッジは赤ガラスなので3級だ。

全く想像もできない世界で、どのくらいの難易度なのかと気になって資格試験情報サイトで調べてみたところ、昨年の実績で合格率は3級が50%前後、2級 20%〜30%前後、1級は20%以下とのことだ。なお、どのクラスにおいても実務経験は受験要件にはなっていないようだ。3級に限って言えば、この種の資格試験として合格率50%は高い方だろう。

合格者は、ジュエリーコーディネーターバッジを日本ジュエリー協会から購入することができる。昨年9月から販売価格が上がったようで、2,3級が7,000円(改定前は5,000円)、1級は3万円(こちらは値上げなし)となっており、なぜか1級はとびぬけて高い。現物を見たことがないのでなんともいえないが、材質が違うのか、それとも製造個数が少ないから割高なのか、御祝儀相場的な値段設定なのか。

(なお、この3級バッジの裏面には「Ag925」の刻印がある。いわゆるスターリングシルバーだ)

まあいろんなところでいろんなバッジが息づいているものだ、という思いを深くする。ジュエリーショップに行く機会のある人は、ぜひ店員さんの胸にこのバッジがあるかどうか確認してみてほしい。

もしJCバッジに透明のガラスが光っていたら、「あ、1級バッジだ!この店員さん、1次試験10,000円2次試験5,000円の受験料を払って合格率20%以下の試験を潜り抜けて現在購入額3万円のバッジをつけているのだなあ。こういう資格を持つ人はジュエリーについてどういうアドバイスをしてくれるのだろう」などと(口には出さずに)観察するのも無駄知識の楽しみといえよう