徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

カナダ バンクーバーオリンピックメダルについて

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時差の関係で、今回のバンクーバーオリンピック、競技時間帯が日本の未明から午後にかけてになっていて、一般の勤め人にとってライブではなかなか見にくいのが残念なところ。
まあ正直、今回のオリンピック、日本のメダル獲得は相当厳しいんじゃないか、ひょっとしてゼロもありうる、と思っていたので、前半の日程を終えたところで銀1銅2の計3つは十分に満足すべき成果と思う。

そうそう、それで思ったのだが、ふつう勲章などではいくつか階級があるとすると、高位のモノは数が少なく、低位のモノになるほど数が増えるのがふつうだ。ところがオリンピックメダルは、基本的には金も銀も銅も同数である。つまり階級の上下と希少性が全く関係ないという珍しい関係だ。

さて。今回のオリンピックメダルは、どんなモノだろうか。
先日、男子フィギュアのメダルの授与式を見ていたのだが(日本が銅メダル獲得!)、メダルの大きさにまず驚いた。メダリストの高橋選手も「メダルが重い」と言っていたが、大きくて分厚いメダルはハタ目にも重量感があった。

報道によると、「直径100ミリの円形で、厚さは6ミリ。重量は500グラム~576グラムで、これまでで一番重い。波打つような立体的デザインは、水辺の波の形や、降り積もる雪、美しい山並みの様子をイメージした」だそうだ。
直径10cm!これは、胸に提げるメダルにしては相当の大きさだ。

デザインが基本的に決まっている夏季五輪メダルとはことなり、冬季五輪のメダルはけっこう斬新なデザインが採用されている。前回のトリノオリンピックの時は、ドーナツ型のメダルだった。
なんだか草加せんべいみたいに見えなくもない今回のメダルだが、ユニークなのは形と大きさだけではない。
表面の波模様のようなデザインは一枚一枚全部異なるという。先住民族の文化をモチーフにした大きな絵の一部からなっていて、受賞者にはメダルが絵のどの部分か分かるように描かれたスカーフも与えられるのだそうだ。これも今までにないアイディアだ。
ここでも、先住民族文化が取り上げられているのが注目される。前回も書いたが、今回のオリンピックでは、カナダの多文化主義が前面にアピールされているようだ。つい数十年前まで、先住民族文化の根絶やし政策がとられていた国とはとても信じられないが・・・まあ文化も生物も絶滅したらもう回復はできないからねえ。世界がますますグローバルしていく現在、多文化主義の実験が成功することを願ってやまない。

フィギュア高橋選手のメダルをテレビでじっくり見たが、思ったよりもきれい。表面のデザインも立体的に波打った形状にマッチして現代アート風だし、青いリボンもよく映えていた。
ただ大きさが大きすぎて、それが俗っぽい感じを与えるようにも思った。ま、もらって喜ぶ選手たちにはそんなことは思わないだろうけど。