徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 日本体育会角力部委員贈記念メダル(昭和4年)

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昨日はたまたま仕事が休みだったので、家事などをしながらテレビでワイドショーを見ていた。なんといっても、最近ニュースで盛り上がっているのが、大相撲八百長疑惑問題である。別に事件自体に新しい発展があったわけではないが、何だかついつい見てしまう。不謹慎ながら、これが結構おもしろい。
ある意味、組織における危機管理のあり方とはなにかと考えさせられる。

まあ、角界八百長行為というか、なれ合い、あるいはイカサマじみた行為、「故意の無気力相撲」と言ってあげてもいいけど、それがこれまで一切なかったと信じる方がムリがあるというもの。今になった発生した全く新しい問題だと強弁する協会理事長の姿は痛ましいやら白々しいやら。「ウミを出し切る」、「真相の徹底解明」といいつつ、初めっから過去には問題など一切ないという矛盾に満ちた会見からも、問題解決の困難さがうかがえる。

が、現実的な落としどころとしては、現実にこれだけの大問題になっていることから、誰も処分を出さないまま終わりにすることはできないので、名前が出ている力士だけは除名・解雇処分。その他は調べたけど証拠不十分ということでおしまいにする、というあたりしかないんじゃないか。本当に徹底的に調査して、力士が誰もいなくなったら、そもそも何の意味もないもの。

前置きが長くなったが、そんなわけで今日は相撲関係のメダルを紹介する。日本体育大学の前身、日本体育会の記念メダルである。
軍配に絡まる金色の龍をかたどったデザイン。軍配には「天下」の文字が見える。龍の顔あたりはちょっと微妙な気もするが、ウロコや爪の表現などは大変力強く描かれ、部分的な違和感を忘れさせる迫力がある。
そして、実は画像ではわかりにくいが、特筆すべきはその重量感だ。縦約50mm程度とこの種のメダルとしては特に大きい方ではないが、厚みが約5mmもあって、非常に分厚い。材質は裏面のホールマークにもあるとおりの純銀で、重みがある。オリジナルの桐箱付きながら、箱にはメーカーのシールもないので製作場所は不明だが、異様な気合いを感じるメダルである。
裏面には、「日本体育会角力部委員 紀元二五八九(=昭和4年)」とある。授与者の名前も手彫りで書かれていることから、おそらく学内大会などにおける表彰用のメダルと思われる。

この力強い龍の姿といい、必要以上に重厚なツクリといい、なんだか相撲取りに与えるのには、似つかわしい雰囲気のメダルのようにも思える。