徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

緊急掲載! 北朝鮮 金正恩の新型「金日成・金正日」バッジを入手!

北朝鮮金正日が昨年12月に死去、追悼大会で三男の金正恩が後継者として公式に発表された。相変わらず情報量が少なくてよくわからないことが多いが、4月以降党や軍の最高位に就任し、実質的に最高指導者の地位を占めている。

北朝鮮の指導者バッジは、世界でも特異な政治的アイテムである。
私が気になっていたのが、北朝鮮で新たな指導者バッジが作られるかどうかという点であった。事実、金正日体制下では、金正日単独のバッジや、金日成金正日が並んだバッジなどが製作されていたからだ(ただし、ほとんど普及定着はしなかった)。
昨年末以来、金日成金正日金正恩の3人が並んだバッジが作製、配付されたという海外メディアの情報もあったが、現物はいまだに確認されていない。

一方、4月以降、例の北朝鮮女性アナウンサーが、これまで確認されたことのないバッジをつけてテレビに現れ始めた。金正恩自身も、同型のバッジを公式の場でつけるようになった。
その他にも軍、対外関係者などの胸にも新型バッジが見られるようになり、次第に普及が進んでいる様子がうかがえる。今のところ、確認できる新型バッジはこれ1種類だけのようである。
イメージ 1

新型バッジをつけた金正恩

画像を見る限り、金日成金正日の顔が描かれており、今までのバッジよりずいぶんと大型で、角張っていることなどが見て取れた。
うーむ、現物をぜひ手にとってみてみたいものだ・・・と思っていたところ、先日幸運にも入手することができたので報告したい。

イメージ 2

(画像処理あり)

今回入手した現物をマジマジと見てみよう。
まず、大きい。
従来の旗型バッジの大きさは、横幅30mm弱なのに対して、 新型バッジかなり大きい39mm
バッジの外枠だけでなく、描かれている肖像自体が大きい。肖像は、これまでバッジに用いられてきたのと同じものを使い回している。
そのためか、全体のフォルムは、緩やかな曲線を描いていた従来の旗型バッジよりも直線的で角張った印象を受ける。
裏面のツクリは従来と全く同様で、ニセモノバッジとの比較は今までどおり容易である。製造方法自体は全く同一のようである。ただし裏面の表面の凹凸については従来とかなり異なる。

なぜ今まで作られた金日成・正日バッジでダメで、新しいモノを採用したのかはよくわからない。かといって大きくなったり形が多少変わったからといって、さほどの画期的な変更というわけでもなく、これまでのパターンそのままである。
強いて気がついた点をあげれば、2人の服装の違いである。金日成はスーツ・ネクタイ姿、金正日は例のジャンパー姿。従来の金親子バッジでは、親子ともそろった服装をしていたものである。この辺、大社長と社長とで、多少差をつけてみせたということかもしれない。
もし3人が並んだバッジが登場するとしたら、若社長たる金正恩の服装はどうなるだろうかと想像する。

イメージ 3

(画像処理あり)

新型バッジと従来のバッジを比較してみた。大きさの違いがわかっていただけるだろう。

新型バッジは、軍、党、政府の幹部、対外関係者などがつけているのが確認されているが、一般住民への普及はまだのようである。
今年は、金正恩体制の本格化するのと同時に、金日成生誕100周年の節目の年でもある。この新型バッジの一層の普及と、さらなる別種の新型バッジが登場する事も予想される