徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

中国 釣魚島(尖閣諸島)バッジ

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ここ数年は中国に行く回数がめっきり減ったが、以前はもっと頻繁に行っていたので、やはり中国の反日感情は気がかりだった。小泉首相靖国参拝問題で、中国で反日活動が活発化したときを思い出す。私が接する中国人は普通に接してくれたし、直接困った目に遭うことはなかった。それでも、やはり何となく気分が萎縮してしまい、ああもっと関係が改善するといいのになあとは思っていた。

尖閣諸島の領有問題がここまでこじれるとは、私も正直あまり想像できなかった。中国の政治権力が複雑な状況になっていることも大きく影響しているのだろう。一連の騒動では、「官製デモ」を指摘する人も多い。しかし、やはり大衆に広く根深く残る反日感情が今回の騒動のベースになっていることは間違いない。なんの土壌もないところでいくら官製デモを仕掛けても、これほど広範囲にかつ過激に盛り上がるとは考えにくいのだ。
この土壌がある以上、共産党支配体制をが崩壊し民主政権が誕生しても、対日感情が容易に改善するはずはない。むしろ、組織が脆弱で不安定な新政権が、国民の求心力強化のため安易に反日意識を煽り、却って反日活動が過激化しかねないと危惧する。まあ、だからといって共産党体制がこれからもずっと続く方がよいといえないところもまた悩ましい。

で、ついにネット上でこんなモノを見つけた。中国製の釣魚島バッジ2種類である。島の頂上にはためく五星紅旗・・・。
もちろん公式のグッズではなく、その辺の「愛国的」中国の一般人が作った私製品のようだ。日本ではどうだろう。領土問題で、韓国や中国に反感を抱く日本人は多い。しかし、領土保衛のスローガンバッジまで作ろうとする一般人がどれだけいるだろうか、とも思う。中国人(韓国人もか)は、ことこの領土問題に関しては、困ったことに、日本人より「マジ」なのである。ここに中国国内の権力事情が絡むからさらにやっかいだ。

それにしても、さすがにこのバッジ画像を見たときは頭が痛くなった。まったく困ったものだ、としか言いようがない。どうしたらうまく解決できるか、見当もつかない。
釣魚島是中国的固有領土」というスローガンの意味は、中国語をまったく知らない日本人にも完全に理解できるだろう。これも漢字を共有する両民族ならでこそなのだが・・・。