徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 甲南高等女学校バッジ

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世間にはいろんな悩みがあるもので、私も新聞を読むときは必ず人生相談に目を通している。この間ネットの質問コーナーで少し盛り上がった話題があった。
それは、「夫の持ち物からセーラー服を発見してしまった。聞くに聞けず、どうしたらよいか」という、結婚半年の女性からの質問であった。

つい読んで、笑ってしまったが、当事者にすれば確かに悩むところかもしれない。
「誰にでも秘密はある、実害がないなら放っておく」や、「軽い感じで、あれなんなの~と聞いちゃえば」などなど、様々な意見が寄せられていた。これらの助言を受けて、その後質問者がいかなる行動に出たのかは知る由もないが、結局はなんにもしなかったんじゃないかという気もする。悩みを吐露し、多くの反応や共感を得ただけで、気が軽くなることもある。

しかしふと自分を顧みるに、端から見て私のバッジコレクションに混じっている女子校バッジはどうなのだ、という気になった。セーラー服も女子校バッジも大して変わらないと思われるのではないか、と。
しかしまあ、私の場合は、数あるバッジの中に女子校バッジも多少混じっているというだけで、それ専門に集めているわけではない。
それに、そもそも制服とバッジでは、生々しさがまったく異なる。上記相談者の女性にしても、夫の持ち物から女子校バッジがジャラジャラ、だったら特にショックは受けなかったのではないか。まあバッジにしても、かつてはどこかの少女の胸に光っていたモノかもしれないけれど。
正直に言えば、名門男子校のバッジと名門女子校のバッジ、どちらに手が伸びるかというと、やはり女子校のような気もするな(今気がついたが、コレクション中には男子校バッジよりも女子校バッジのほうがずっと多かった)。
いずれにせよ興味があるのは、できるだけ古いモノの方だ。

余談が過ぎたが、今日の一枚は、甲南高等女学校のバッジである。神戸市にあり、現在では甲南女子中高等学校として中高一貫教育の女子校である。関西の学校事情には詳しくないが、神戸では名門学校として通っている、ということでいいんでしょうか。

バッジは古いモノで、裏面の「甲南高等女学校」の文字も右から左に書かれている。3桁のシリアルナンバーも刻印されており、最近の学校バッジにはあまりない気がする。
公式サイトによると、開校は大正9年。大正13年に校章が制定され、昭和22年に学校組織の変革があったことから、このバッジはこの間のものと思われる。
校章の説明があり、
「清く正しく美しく」の校訓を象徴した校章。甲南の「甲」の字をマーク化したものを星形六角形の中央に置き、内側の白は白雪の清らかさを、正六角形は正しさを、クローバーは優しさを、そして周りの緑に松を描き、風雪に耐える強さを表しています。
バッジでは、内側の色は白というより銀。緑もやや銀色がかって、独特の雰囲気を出していて好ましい。材質は純銀製で、なかなかよい出来だ。
クローバー、雪、松、と盛り込んだデザインはなんとなく、「昔風の校章」という感じがする。