徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 禁酒同盟バッジ

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年末は酒を飲む機会が多くなる。私は自分ではまず飲まないので、酒がこの世からなくなったとしてもほとんど困ることはないけれど、好きな人にとっては、人生の楽しみが激減してしまうのだろうなあ。

先日、救世軍のバッジを紹介したところだが、わが国における救世軍の活動で有名なのは、廃娼運動と禁酒運動であった。日本での禁酒運動は、むろん救世軍に限った話ではないものの、やはりキリスト教の影響が強い。

現在も活動している日本禁酒同盟は、一般財団法人である。公式サイトでその歴史を調べると、明治31年に日本禁酒同盟会ができ、その後、大正9年に関西の組織と合同して日本国民禁酒同盟という全国組織の財団法人が誕生した。日本禁酒同盟と改称されたのは、昭和24年のことである。

このバッジは、作製年は不明ながら、ツクリからして戦後のモノではないだろう。
縦長の菱形に、「三井 神岡 禁酒同盟」。裏面には、八角形の中に「銀」の刻印がある。赤と青の七宝のコントラストが鮮やかだ。
「三井 神岡」というのがなんなのか、またネットで検索すると、岐阜県北部の神岡町に、三井神岡鉱山というのがあることがわかった。鉛と亜鉛の生産高では全国トップであるらしい。

この地にかつてあった禁酒同盟会員のバッジなのだろうか。
それにしても、「同盟」という響きはどこか結社的で、長い歴史を経てなお「同盟」の文字を使い続けていることに、この組織のこだわりを感じる。