徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 憲法公布紀念メダル(1946年)

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今日は憲法記念日、戦後70年目という節目の年に当たっていること、安倍首相が憲法改正に意欲を燃やしていることなどもあって、いつになく憲法を巡る議論が加熱しているようだ。

憲法は、1946年に制定され、以来一度も改正されることなく現在に至っている(施行は1947年)。もっとも、特に第9条の扱いを巡って、「解釈改憲」が現実には行われている。つまり、憲法事態は変えずに、運用を変えてしまうのである。
フレキシブルな対応とも言えるが、それをやってしまうとそもそも憲法の存在意義自体がわからなくなるという危険もはらむ。

画像のメダルは、新憲法公布を記念して、1946年に作られたもの。表面の下の方に、「造幣局製」の文字が見える。
表面には、日章旗の太陽をイメージしたものか、太陽をバックに平和の象徴たるハトが飛んでいる。裏面は、立法機関である国会議事堂を中央に、農業、工業、水産業、文化(芸術)を表した図柄が囲んでいる。
平和で産業に富み、文化の盛んな新国家をイメージしたものだろう。

悲惨な戦争に苦しみつつなんとか生き抜いてきた国民にとって、新しい国家の象徴として、新憲法は新鮮な魅力を持っていたのではないかと思う。

誰がなんのために作ったメダルかは不明だが、これを見ているとそんな想像をする。