徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

アメリカ フリーメイソンバッジ

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ちょっと思い出話を。・・・

私のいとこが結婚式を挙げたのは、浜松町にある、確か聖公会系の教会でした。
ま、正直、親戚の少ないわが家のことで、私も相手の家との人数バランスを取るために動員されたというのが真相(笑)。

途中、何となく待機時間があったので、暇つぶしのため、ひとりで近くを散策した。・・・その時でした。
まったく偶然に、フリーメイソンの日本グランドロッジに遭遇したのです。
つまり、日本におけるフリーメイソン本部です。
なんで分かったのかというと、建物のそこここに、コンパスと直角定規、そして「G」の文字を組み合わせたあの有名なシンボルがあったからです。
東京タワーのすぐ近くに日本グランドロッジがあるとなにかで読んだのを、突然思い出しました。

わぁっ、こんなところにあったのかっ!

正直、ちょっと感激しましたね。結婚式よりも、はるかに。
予想以上に立派なビルで、駐車場などをしばらくウロウロしてからまた教会に戻ったのですが、この発見を誰かに伝えたくて、一緒に式に参加していた姉に「メイソンのロッジ見つけたよ」と報告したのですが、彼女は全然関心を持ってくれなかったのでした。しょぼーん・・・

フリーメイソンの話は、澁澤龍彦の「秘密結社の手帳」等である程度知っていたのですが、私の関心を惹いたのが、やっぱりその神秘主義的な雰囲気、でしたね。
さまざまなオカルティックなシンボルを多用する独特のセンス。「33の位階」等の特殊な組織構造や秘密の儀式の数々。ハッキリ言って惹かれた。
だって、そんな組織が、今もバリバリの現役で活躍してるんですよ?

フリーメイソンは国際謀略組織だなどと、バカなのかワザとなのか不明だが、いまだにそんな主張する人がいてビックリするが、実際はとてもオープンな組織で、いくつかの条件をクリアすれば、基本的に誰でも入ることができます(ただし女性はダメ)。
実態としては、ライオンズクラブと何ら変わることはないんじゃないかと思う。ただ、やっぱり神秘主義的な色彩が、絶妙なスパイスとなって、雰囲気はちょっと違うかもしれないけど。

フリーメイソンは、欧米ではとてもメジャーな存在で、全世界に300万人も会員がいるという。
なにせ独特なシンボルを愛好する嗜好を反映してか、バッジやリング等のアクセサリーの類も豊富で、メイソングッズ・コレクターも存在するほどです。

実は、以前都内の某西洋アンティークショップで、古いフリーメイソンの懐中時計を見かけたことがありました。文字盤にはメイソンらしい数々のシンボル(鏝だのコンパスだの、星だの剣だの・・・)が描かれ、七宝細工の施された懐中時計は、妖しくも魅力的なオカルト的雰囲気に充ち満ちて、そして感動的に美しかった!
もっとも値段のほうも衝動買いするにはあまりにも高すぎ(たしか50万円近かったと思う)、とてもじゃないけど手が出なかったのだけど、私の心の中に消しがたいインパクトを残したものです。

あれから幾星霜。今やバッジコレクターとなった私は、メイソン・バッジもコレクションに加えています(数はあんまり多くないが)。

画像は、アメリカ・オハイオのロッジの50年会員バッジのようです。
小さいながら、メイソンのシンボルを盛り込んだきれいなバッジです。世界を見通す目、月と太陽、鏝と鎚、ソロモンの神殿など。
メイソンの起源は石工組合といいいますが、そのシンボルがこのような形で継承されていることは、とてもおもしろいことだと思えますね。