徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

日本 靖国神社百年記念バッジ

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今日紹介するバッジはこれしかない、という思いでいる。
靖国神社百年記念バッジである。
裏面にはその旨と「昭和四十四年」の文字が刻印されている。この年、昭和天皇靖国神社を参拝した。このバッジは、記念行事の際に配られたものだと思われる。
なんのデザインかは不明だが、厚物の菊花にも見える。昭和天皇の参拝はこの年の10月だったので、可能性はありそうだ。また、16葉の菊花紋は天皇家の紋でもあり、それにちなんで菊の意匠を用いたという可能性はありそうだ。
なお、この頃にはまだA級戦犯は合祀されていない。

靖国神社は、1869年戊辰戦争での新政府軍の戦死者を祀るため東京招魂社として創建、1879年に靖国神社に改称された。

ところで、靖国神社に祀られる対象だが、これがまた非常に問題が多い。あくまでも間違ってはならないのは、「政府側に立って戦って死んだ」ことが要件で、例えば幕末維新の戦いで言えば、禁門の変長州藩と戦った会津藩士は朝廷側であったため祀る対象となるが、戊辰戦争では会津藩士は賊軍のため対象外である。西南戦争で敗れた西郷隆盛らも、無論対象外。
本人たちがいくら「国を守る」信念止みがたく戦いに赴き殉じても、祀られるかどうかはあくまでも政府側が決めるのである。

それにしても、靖国問題がこれほどクローズアップされたことはこれまでないのじゃないかというくらい、今年は盛んに議論がわき起こった。A級戦犯合祀、政教分離、いずれをとっても国家の姿勢に関わる重大問題である。

しかしつまるところ、靖国問題とは、先の戦争をどう評価するかという一点に集約されるのではないか。そのことを曖昧にしたまま靖国問題の解決などない。
そしてそれは、日本がこれまで結論を出すことを最大限恐れてきた問題でもある。したがって、この問題は、あと何年かで決着がつくというタチのものではあり得ない。

侵略戦争だった、または無用な戦いだったと考える人と、自衛、あるいは亜細亜の解放のための戦いだったと考える人では、靖国問題のとらえ方が全然違うのは当然のことである。世論調査を見ても、まさに国論は二分しているといっていい。

なーんて考えていたら、今朝、小泉首相靖国の門をくぐった。
終戦記念日に、首相としては21年ぶりに。この人としては、首相になって初めて。

テレビで首相談話を聞いていたが、なんというか・・・いや、いっそ、信念をもって行くなら行くでよい。しかし、いつ行っても批判されるから今日行った、のだそうだ。
言い分は色々あろうが、中・韓・国内反対派への最期ッ屁というのが一番正確というべきだろう。

来週から私、中国行きなんですけどね・・・あーあ。