1939年にソ連・満州国境地帯で発生した、ソ連・モンゴル軍対日本・満州軍の武力衝突。
日本では「ノモンハン事件」として知られるが、モンゴルでは「ハルハ川(ハルヒンゴル)戦争」と呼ばれている。
この戦いは、日本では「事件」などと称されているが、第1次(5月)は兵力数千規模、第2次(7~8月)に至っては数万規模という大規模な戦いである。
概ね第1次戦では一進一退の攻防であったが、第2次戦ではソ連軍の大規模な増強により日・満軍は大敗を喫し、停戦後の国境確定交渉ではソ・蒙側の主張に沿った形で妥結。日本軍では、戦死者だけで7千人を超えたという。
この勝利を記念してモンゴルで作られたのが、このメダルである。「1939 8月」「HALHINGOL」の文字が入れられている。騎馬の兵士が赤旗を掲げて、銃を背負い剣を振りかざして大地を疾駆する姿を描いている。
実は私としては、非常に好きなメダルである。明るい配色といい、全体の造形といい、なんとも好ましい雰囲気がある。
全体に円形のメダルだが、旗先や下のリボン部が円からはみ出して作られていて、また兵士の剣先も枠にはみ出している。これらの枠からはみ出すデザインによって、全体に広がりを与えることに成功している。
ソ連軍の司令官はジューコフであるが、この戦いを彼は誇りにしていたようで、胸にはこのメダルがつけられている肖像はさまざまな写真などで確認できる。(トラックバック参照)
このメダルは、戦いに参加したソ連兵にも多数授与された。