徽章はバッジにしてピン

世界の徽章文化を考察するブログ。というか、バッジが大好き。コレクションを紹介したり、バッジに関する情報を考察したり。実用性皆無、実生活への寄与度ゼロ保障のブログです。

中国 中華人民共和国中央人民政府成立記念バッジ

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またこの日が来たなあと思いながら書いている。
10月1日は中華人民共和国成立記念日、国慶節だ。ついこの前建国50周年記念のイベントやったと思っていたのに、もう57回目になるのか。

1949年10月1日、中国共産党主席毛沢東は、天安門の楼閣上から中華人民共和国の成立を宣言した。開国大典である。
そんなこともあって、天安門は新中国の象徴となる。このバッジにも描かれているとおりだ。

しかし、実際に北京に行ったことのある人はとても実感できることだが、天安門故宮紫禁城の全体から見ればの一楼門に過ぎない。故宮の最も主要な建物は、いくつもの門をくぐり抜けた、敷地の中央に位置する太和殿だ。中国最大の木造建築と言われ、明・清朝の主要国家行事は、ここで執り行われた。
それに対して、中国共産党は、天安門広場に向かって、門の上から建国を宣言した。
よくよく考えてみれば、この一事は、なんとなく象徴的な感じがしないでもない。

このバッジは、国旗、華表と呼ばれる白い石柱、天安門広場が描かれている。建国イベントで制作された記念すべきものである。
ツクリ自体は大したものではなく、彩色は七宝でなくペイントだし、デザインもまあパターン化されたもの。一見ニセモノでは?と思われるような簡単なバッジだが、実はこれで正真正銘の本物なのである。バッジ評論はともかく、いわば新中国のスタートとなるバッジであり、歴史的に意義深い一品である。

・・・最近、けっこう値段がするようになってきたバッジでもある。昔はそんなにしなかったのになあ。